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市立幼保3園統廃合

8月10日、名張市は園児数減少と多様化する保育ニーズに対応するため、名張幼稚園(丸之内、1971年開園)と桔梗南幼稚園(桔梗が丘5、1979年開園)、大屋戸保育所(大屋戸、1952年開所)の市立3園所を統廃合し、令和6年度から民営の認定こども園とする方針を市議会教育民生委員会協議会に示し、17日の全員協議会で報告した。
名張市では、平成27年の出生数は595人であったのに対し、令和2年では432人と、5年間で163人減少している。また、令和元年度から幼児教育保育の無償化により、保育料が私立幼稚園との差がなくなったことが影響し、入園児が減少している。令和3年度の名張幼稚園では定員210人に対し、5歳児15人、4歳児13人、桔梗南幼稚園では、定員140人に対し、5歳児16人、4歳児5人と定員を大きく下回っている。
方針案によると、桔梗南幼稚園は来年度の園児募集はせず、来年3月で閉園する。来年度在籍予定の現4歳児は名張幼稚園で受け入れる。名張幼稚園でも来年度の募集はせず、現4歳児の在籍のみで運営し、令和4年度末に閉園する。一方、大屋戸保育所は、ゼロ歳児保育を実施し、定員は保育部分50人、教育部分20人程度の認定こども園とする。なお、大屋戸保育所は敷地が狭いため、場所を名張幼稚園に移し、来年度事業者を公募する。令和5年度に移管先の事業者により、乳児室や給食調理室などの整備を行う。大屋戸保育所の敷地は民地のため返却する。
全員協議会において市は「民営化により、専門性やノウハウを活用することにより、公立が担ってきた役割の継承と支援が必要な児童の早期発見や社会的養護への取組み、特別保育の拡充など、私立園としての特色あるサービスの一層の向上が期待できる」と説明している。また、桔梗南幼稚園施設は、狭隘が課題となっている桔梗が丘南小学校区放課後児童クラブの使用を予定している。
保護者説明会では「急な提案で驚いている」「卒園まではこのままの園でおいてほしい」などの意見が出された。市では、「今後も丁寧な説明を行い、保護者の理解を得る努力をしていく」としている。
平成21年5月に「公立保育所民営化実施計画」が策定され、保育所の民営化が進められており、現在公立保育所は、薦原保育所・錦生保育所・赤目保育所と大屋戸保育所の4所。また、今回の幼稚園の統廃合が実施されると、市内には公立幼稚園は無くなる。

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