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名張・伊賀 両市議会で俎上に ご当地ナンバー導入は……?

9月27日に第405回名張市議会が、30日に令和4年度第5回伊賀市議会が閉会した。北川裕之名張市長にとっては、当選から5か月2回目の定例市議会であった。令和2年11月当選の岡本栄伊賀市長にとっては、3期目の折り返しである。その両市長に両市議会の一般質問で取り上げられたのが「ご当地ナンバー」の導入についてである。名張市議会では、坂本直司議員(清風クラブ)が、伊賀市議会では濱瀬達雄議員(市民の風いがラボ)が、それぞれ市長に質問しているので紹介する。
なお、昨年9月第399回名張市議会一般質問において、福田博行議員(現議長)が「伊賀ナンバー導入について」質問したが、亀井利克市長(当時)は「現在のところ導入は考えていない」と答えている。

第405回名張市議会一般質問(9月7日)
坂本直司議員(清風クラブ)  ご当地ナンバーの導入について
北川裕之市長 個人的な見解であるが、非常に興味を強く持っている。走る広告塔として、非常に広告効果も高いし、地域の思いを一つにしていく、醸成をしていくと言った面でも、大きな効果を有すると考えている。(略)実現性と言う意味からは、伊賀市と名張市がタッグを組んで、ご当地ナンバーを導入するということが、数字的な面では現実的な取り組みということになる。その一方、ご当地ナンバーを導入すると、表示されるご当地名以外、具体的には現在の「三重ナンバー」を新たに登録する自動車では選択できないといったことも生じることになる。先行導入された自治体では、自分の住む自治体の名称が含まれないことや、従来の三重ナンバーを選択することができないことに対して、市民から一定数反対の声をいただいたとも聞いている。ご当地ナンバーの導入については、意向調査を実施し、客観的に賛同が得られたと対外的に説明できる結果を示していく必要もあることから、地域住民の意向調査を行うことも含めて検討していきたい。伊賀市と名張市との広域の連携は非常に欠かせないことである。人口減少がこれから急速に進んでいく中では、医療・観光・ゴミ処理・消防防災などといった面では連携が欠かせない。伊賀市は最大のパートナーであると思っている。これから様々な分野で広域連携を前向きに、伊賀市とも一緒になって進めていきたい。一方で、このご当地ナンバーは、効果はあるが、市民にとってはアイデンティティの一つであるので、検討は進めていきたいとは思うが、同時に慎重に進めていきたいと思っている。広域連携は積極的に伊賀市とは進めていきたいと思いながら、このご当地ナンバーに限らず、様々な分野で連携を進めていきたい。ご当地ナンバーはその一つの手法である。先ほど言ったように住民の意向調査を行っていくことも含め検討していきたい。
坂本 議論のたたき台として、名称案①名張、②伊賀、③伊賀名張、④伊賀隠などはどうか。図柄は、赤目滝と忍者では。
市長 名張市の登録車28、000台、軽自動車26、000台、合わせて54、000台。伊賀市の登録車41、000台、軽自動車39、000台、合わせて80、000台であり、単独申請はできないが、二つ合わせれば要件をクリアーする。ご当地ナンバーの名称や図柄について、見させていただいた。伊賀市との複数での申請を進めるということになれば、両市で考え方をすり合わせて進めていかなければならない。いきなり、ご当地ナンバーどうかといった意向調査は難しい。何のためにするのか、どういう効果があるのかと言うことを含め、観光のPRもそうだし、広域的な取り組みもそうだし、そこに両市や伊賀地域のアイデンティティを含めて、気運の醸成を前段でしっかりとやっていかないと、使ってもらえると効果は高いが、納得感がないといけないと思う。先に機運を醸成することに努めていき、その上で意向調査などを行っていきたいと考えている。

令和4年度第5回伊賀市議会一般質問(9月8日)
濱瀬達雄議員(市民の風いがラボ) ご当地ナンバープレートの導入について
岡本栄市長 (略)この地のことで一番大事なことは、旧伊賀国は不幸なことに名張が入らずに成立した伊賀市と言う自治体と名張市という自治体がある。我々伊賀市は、伊賀の国の人間だという意識は持っているが、18年経って名張市はどうなったかというと、当時の首長の思いがあったのかもしれないが、名張ファーストが徹底して、若い人たちは、伊賀の人間である以前に名張の人間であるという考えが、沁みついてきているように思う。そういう意味で1本より2本、2本より3本の矢というように私たちのアイデンティティをもういちど結びなおし、確かな力にすることが必要である。そういう意味から「伊賀ナンバー」、いや「ご当地ナンバー」が大変重要である。新しく市長になられた北川市長にも話をしている。
濱瀬 連携先が名張市とすると、図柄はオオサンショウウオが思い浮かんだり、伊賀市は手裏剣とか分かりやすいもので、地域を全国に訴えていったらいいかと思う。
市長 ぜひやりたいと思うが、課題は台数のこともあるが、行政区域な旧国名等の地理的名称でその地域を表すものとして相応しいものということであるので、芭蕉ナンバーとか藤堂藩であるとか忍者市、忍びの国とかはできない。4文字以内である。単独であれば文句なしに「伊賀上野」というのがあるが、名張と一緒ということになれば限られてくる。図柄も芭蕉であったり、忍者であったり、赤目の滝であったり、サンショウウオであったりといろいろある。こうしたことを皆さんと一緒に、やる方向で考えていきたい。
濱瀬 11月が締め切りであるので、今年するなら早急に考えていただきたい。

【記者の目】伊賀市·名張市は最大のパートナー
平成15(2003)年2月「平成の大合併」において、当時の上野市など6市町村との合併を問う住民投票で、圧倒的多数で単独市を選択した名張市。昭和29(1954)年、名張町・滝川村・箕曲村・国津村の合併により誕生してから約半世紀経った時である。桔梗が丘をはじめ大規模団地開発が始まり、爆発的な勢いで人口が増加し、増加率日本1となり10万都市が目前に迫って来ていた。朝の通勤時には近鉄名張駅から乗車すると満員で座ることができないので、一駅二駅東に戻り乗車するといったことがあったという。大阪のベッドタウンとして全国に名を轟かせたのも納得がいく。筆者も含め、名張を支えている若者や労働者の眼は西へ西へ、大阪や奈良方面に向いていた。そうした時に、北の上野市や東の青山町方面との合併には違和感があった。合併後の市役所の位置がネックになったとか国や県の出先機関が上野にあり、名張からは不便である等々、他にも色々と理由はあったと思う。 あれから間もなく20年が経とうとしている。現在、両市は操業期限が令和6(2024)年2月に迫っている伊賀南部クリーンセンターの操業延長問題、名張市立病院、上野総合市民病院、岡波総合病院による二次救急医療体制問題など多くの課題を抱えているが、一方、本年1月に消防力の強化をめざして「消防連携・協力に関する協定」を結んだのをはじめ、伊賀市方面に通勤も多く、渋滞緩和のため368号線の全線4車線化を望む声も多い。今後の両市の発展を考えると、先ほどの医療はもちろん観光・文化振興、産業・就労、教育など、多くの分野での連携が必要となると考えられる。西へ西へと満員電車で通っていた人々の多くは定年退職し、今地域のためにボランティア活動に力を注いでいる。もちろん名張市民としてのアイデンティティがあり、誇りがある。でも、これからの時代を考え、未来に生きる子どもたちのことを考えた時、伊賀市と名張市の連携を強く図ることは決してマイナスにはならないと思う。もしかすると、この「地方版図柄入りナンバー」も両市の連携を図る上での一つの取り組みとはなるのではないか。一度考えてみる値打ちはあると思うが……。

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