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「令和の学校」ってどんな学校 No68 三重県立特別支援学校伊賀つばさ学園

今回は、名張市にある「三重県立特別支援学校伊賀つばさ学園」に第8代渡辺宏泰校長を訪ねた。
特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とした学校である。
三重県内には、現在特別支援学校は国立1校、県立18校(分校を含む)、私立1校あるが、伊賀つばさ学園と同じく知的障害と肢体不自由の児童生徒が在籍する「知肢併置校」は、4校(分校含む)である。
「伊賀つばさ学園」は、1996(平成8)年に、三重県立養護学校伊賀つばさ学園として開校。2007(平成19)年、三重県立特別支援学校伊賀つばさ学園と改称。伊賀地区唯一の特別支援学校として今年で27年目を迎えた。児童生徒の下校時、大変忙しい中であったが、渡辺校長の出迎えを受け、校長室に案内していただいた。

本校に通学する児童生徒は。
通学区域があり、本校へは名張市と伊賀市に在住している子どもたちである。名張コース、青山コース、上野コース、伊賀コースの通学バスを4台運行している。定員は特に定めていないが、本校を必要とする児童生徒の学びを保障する学校である。入学前に、小中学校の担任の先生や保護者と話し合いをするいわゆる教育相談を何度も行い、本校への入学となる。
全国的な傾向として、知的障害の学校への入学希望者が増えているように思う。県内においても、そういった傾向に対応するために、松阪あゆみ特別支援学校が2018(平成30)年に新設されている。本校に関しては、あまり大きな変化がなく、現状維持といったところである。

本校の教育について。
先ほども言ったとおり、本校を必要としてる子どもたちを受け入れる学校である。一人一人の子どもにあったオーダーメイド的な教育、個に応じた教育を心掛けている。地域の学校との違いと言えば、児童生徒の数と比べ、教職員の数が大変多いことである。一人一人を丁寧に見ていることと、小学部・中学部・高等部と長い人は12年間学ぶが、12年を通して子どもたちの成長を見届け、社会に送り出していく。1人の教員が大勢の子どもを見る地域の学校とは大きく違う。子どもとのつながりもそうだが、保護者との日々の連携もしっかりとることができる。自分自身は高等学校の教員が長かったので、40人の生徒を一人で見ていた。もしかしたら薄い関りであったかもしれないが、それを思うと大きく違うと感じている。本校の教職員は、子どもの少しの変化にも丁寧に対応し、保護者と連絡を取りあっている。保護者の方にとっても安心していただけていると思っている。

今、高等学校の教員という話があったが、経歴は。
等学校の教員として26年間勤務した。初任は南勢高校(現南伊勢高校南勢校舎)で7年、次に上野高校で19年間理科の教師として勤務した。その後、県立杉の子特別支援学校石薬師分校(知的障害)で教頭として2年、そして本校の教頭として4年間勤務した。その後、四日市市にある県立特別支援学校北勢きらら学園(肢体不自由)で2年、重度の子どももいた学校であった。障害の種別が異なると、違った取り組みや配慮が必要となるので、大変いい経験、勉強ができたと思う。本校に戻って今年で3年目である。

特別支援教育の課題は。
本校は特別支援教育のセンター的役割を果たす機関でもあることから、教職員の研修をより一層充実し、力をつけること、専門性の向上がまずあげられる。特別支援教育について理解するとともに障害について勉強しなければならない。また適切な指導をするためには勉強をして力をつけなければならない。また、児童生徒や保護者を理解し、相談に乗れるきめ細やかな神経を身に着けること、寄り添える人間性など、特別支援学校の教員としての資質の向上が求められる……

続きは令和5年2月25日号の伊和新聞に掲載しています。
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