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短野 石造五輪塔 名張市有形文化財に

名張市教育委員会は3月7日、市文化財調査会の答申を受け、同市短野の共同墓地にある石造五輪塔を、市の有形文化財(工芸品)に2日付で指定したと発表した。
同五輪塔は高さ1・58㍍の花こう岩でできており、ふんわり膨らんだ上部と、どっしりとした下部は安定感があり、奈良の西大寺系の形式であることから鎌倉時代末期に作られたとみられる。同様の形式のものは、大和・河内・山城地域では墓地の中心に、埋葬される人々全体の供養塔として、念仏講によって建てられることが多いとされ、律宗の伊賀地域での広がりを示すとともに、当時の信仰の姿を残す貴重な五輪塔と、市教育委員会は言っている。
短野の集落西端に小高い墓地があり、その東側小道を少し歩くと、灌木を傍らに周囲を見守るように立っている。
今回の指定により、市内の指定文化財(国登録文化財は除く)は80件(うち国指定8件、県指定13件、市指定59件)となった。うち有形文化財(工芸品)の市指定は15件。五輪塔の市内の文化財は、丈六寺(赤目町丈六)、蓮福寺(南古山)、永福寺(下比奈知)に続いて4軒目となった。

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