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伊賀・名張 若い力爆発!! Mix Collection vol.1 大盛況

「学校の行事が中止・縮小」「修学旅行が県内に」高校に入学したが、コロナ禍でやりたいことができなかったこの2年。文化祭が、地域の祭りが、地元のイベントが……。暗く沈んだ今を、自分たちの力で何とかしたい。皆が繋がれる場所を、楽しく思い出に残る1日を作りたいと、伊賀市・名張市の高校生が中心になって、「文化祭×学園祭×音食祭」をミックスした催し(略して「ミクコレ」)を開催。7月24日、会場となったadsホール(松崎町)と朝日公園(朝日町)は、早朝より大勢の人が詰めかけ、1日中たくさんの笑顔で溢れていた。
発案者は県立上野高校2年の佐山天晟(さやまたかせ)さん。「何とか楽しいイベントができないものか」と幼馴染の名張高校2年の小澤寧々(おざわねね)さんに話をすると、「私たち高校生の力を結集してやろう」と賛成の声が出たのが約1年前。友達が友達を呼び、仲間が仲間を増やし、中学生から大学生まで総勢40人ほどで実行委員会を結成することになった。できなかった文化祭や学園祭。学生だけでなく、老若男女、名張からも伊賀からもできるだけ多くの人に集まってもらい、楽しんでもらう、色々なものがミックスされた祭、今までに見たことがない世界、地域の活性化にもひと役買う、そんな催しをやろうと、何度も何度も話し合いをもった。
朝日公園にはキッチンカー11台の他、地元野菜の販売テント、警察のパトカー乗車体験、消防署の災害対応コーナー、自衛隊紹介などが所狭しと並び、列をなす参加者を楽しませる。adsホールでは伊賀・名張で活躍する8つのダンスチームによるショーや、縄跳びのダブルダッチのパフォーマンスなど観客席は超満員。ロビーや屋外では、占いやワークショップコーナー、ミニコンサートが行われ、佐山さんと小澤さんも、amaneというデュエットで参加。途中、風船を飛ばすバルーンリリースが行われ、小さな子どもたちが手にした色とりどりの風船が大空高く舞い上がると大きな歓声があがった)。
佐山さんは「初めての事ばかりで、思っていたようにできるか不安だったが、こんなに沢山の人に来ていただき、ホントに嬉しい。お金については、大変心配であったが、クラウドファンディングと共に、多くの企業や団体から支援いただいたお陰で、見たことのない世界を作り出せたと思う。来年は伊賀市で開催する予定。これからも続けていけるよう、実行委員も世代交代しながらやっていきたい」。小澤さんは、「手作りのイベント。初めて経験することばかり。でもこれだけ多くの人に集まっていただけて嬉しいし、楽しかった」と2人とも真っ赤に日焼けした顔をほころばせながら、しっかり来年を見据えていた。
会場の設営や案内に家族も一緒に汗を流し、ミクコレ開催に支援する姿に絆の強さも見せてもらった。インスタやアプリ、QRコードなどを活用してのPR、お決まりの主催者と来賓の挨拶もなく、「集まって下さい。今から始めます」で開会、ホールの壁に貼られた段ボールに描かれたプログラム等々、若者の感性と手作り感溢れたイベント。そして、卓越した企画力、エネルギッシュな行動力、将来を見通した洞察力、地元の若者の力に感銘を受けた。
行政区としては、名張市と伊賀市とに分かれているが、若者の頭の中は、両市はひとつ、伊賀地域、大伊賀である。この地域に住む住民にとって、住みよい所となるように、両市の連携協力が大切であることは多くの市民が考えを同じくしている。どうすれば、連携協力が進むのか、やってできないことはないと実感させられた画期的な催しであった。