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「お帰りなさい、えべっさん」春呼ぶ2年ぶりの八日戎

名張のえべっさんが帰ってきた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため350年続いて来た祭りが中止となり、今年は2年ぶりの開催となった。
名張に春を呼ぶまつりを復活させるため、コロナ対策として、参拝者が2月7日の宵祭と8日本祭に集中しないよう5日と6日を「福先詣り」として加え、4日間の分散参拝とした。恒例の七福神の舞や福娘の選出、蛤入りの粕汁の振る舞いは中止となった。
商売繁盛を願う経営者や商売人等が求める、ネコヤナギの枝に小判、米俵、鯛等を飾り付けた縁起物の「吉兆(けっきょ)」は1日からの予約で200本製造したが、即日完売となり、熊手や箕などの縁起物を約2000個用意して、参拝者に渡していた。
吉兆を受け取った大工の倉石健太郎さん(41)は「早くコロナが収まって景気全体が良くなって欲しい」と述べ、自営業の松本康範さん(71)は「去年はほとんど遊んでいた。もう神頼みしかない」と話していた。
例年、神社前の鍛冶町通りは人で溢れるが、4日間とも混乱は無く静かに参拝者の流れができていた。例年よりも参拝者の数が少なかったように思えたので社務所に問い合わせると「参拝の日が増えたので密集する事が無くて対策としては万全だった。参拝者の数は例年は3万5千人くらいだが、今年は2万人ぐらい」と話した。人々が外出に用心深くなっているのが分かるが、神社に八日戎の幟がはためき、提灯の灯りが並ぶのを見ると、やはり八日戎が春を呼ぶのを感じた。