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「昔の田植えはこんなんだよ」蔵持小学校が田植え体験

名張市立蔵持小学校(蔵持町原出)の5年生31人が5月10日、田植え体験をした。校庭で整列した児童に田植えの体験をした事があるか質問すると3人が手を挙げた。その後、曾和良友教頭(49)と担任の角出隆成先生(29)に引率されてやってきたのは蔵持町芝出の坪田正弘さん(65)の田んぼ。今年の教室はその一角を区切った約70平方㍍。
講師の坪田さんが、苗を見せながら、1粒のお米が稲になり育つと約200粒になるという話から始まり、昔の田植え道具の解説など、子供たちに説明が事前にあった。
いくつかの班に分かれて、入れ替わり立ち代わり横1列に並びながらの田植え実習が始まった。裸足で田んぼに入ると、ぬかるみに足を取られて「ワーワー、キャーキャー」と大賑わい。稲の植え方も不揃いであったが、さすがに子供たちは直ぐに慣れ、綺麗な田んぼになってきた。
1人に話を聞こうとすると3人の女の子がきてくれた。大久保実乃里さん、川端理愛さん、北野璃乃さん。「はじめは足が引きずられている感じがした。初めはキャーと言っていたが直ぐ慣れて、次からは田んぼに入った瞬間気持ち良くなって調子が出てきた。良いお米ができるのが楽しみ」と話してくれた。田植え実習には近くの農家の方々10人ほどが、きめ細かいサポートをしていた。
田んぼの中に「蔵持小学校5年生の稲作学習田」の看板を、高さ1㍍程の杭に立てた坪田さんが「稲の高さと杭の高さの差がどうなっているか見てください。高さの変化を時々見に来てください。今日の皆さんの植え方は完璧でした。50年ほど前の田植えはこんなんでした。田んぼのにゅるにゅるした感じは、機械で植える今の人にはわかりません。上手に植えてくれました。ありがとうございました」と教室を終える言葉とした。
曾和教頭は「地域の人たちの子供を大切にしてくれる気持ちが、ひしひしと伝わってきた。本当にありがたい」と感謝の気持ちを語った。
角出先生によると、次の予定は、1学期の終わりか2学期のはじめ頃に、案山子を立てるとのことだ。