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上野高校のシンボル 明治校舎耐震改修工事完成

県立上野高校(伊賀市上野丸之内)「明治校舎」(旧三重県第三中学校校舎)の耐震改修工事が完成し、1月20日完成記念式典が開催された。明治33(1900)年7月に建てられた木造平屋建て(約970平方㍍)、東西約70㍍に翼を広げた洋風の外観は、どこか憧れを感じさせるもので、伊賀市の歴史的景観のシンボルにもなっている。県教育委員会は約4億円の予算で耐震補強工事を行った。
式典で吉田淳校長は「耐震性の問題があり、改修前は建物の使用を控えていた。これからは、Wi-Fi環境の整備も整ったので活用方法も拡大していきたい」と挨拶した。同窓会の佐橋佳三会長は「新しい100年に向けてスタートした明治校舎が大切に使われるのを見守るのが我々の役目であり、上野高校のシンボルとして残存継続することを祈念する」と話した。来賓で卒業生の岡本栄伊賀市長は「学んだ頃のことが思い出される。今の生徒も思い出深く学べるでしょう」と語った。
続いて県教育委員会の担当職員が文化財的調査と工事の概要について説明した。工期は令和3年11月4日~同4年12月28日。文化財の価値を損なわない耐震補強の方法を設計施工することに留意したが、主な工法は▽状態の悪い土塗壁を筋交い等で補強し、耐震壁を強化した▽天井裏全体にステンレス鋼材を設置し、地震の力を建物全体で受け止めるようにした▽建物が石の基礎の上にあるため、基礎を補強。昔の石の基礎はそのまま残し、周囲を鉄筋コンクリートで固めてベタ基礎の様にした▽屋根を軽量化するため、土の上に瓦が乗る方式を改め、土を使わず直接瓦を固定する方法で施工した。損傷している瓦が多数あったため既存の瓦と新瓦で葺きなおした。新瓦には上高生約130人が様々な思いを墨書きした▽外壁を前面塗装した他、樋など損傷部を修理し、照明をLED化した。
この明治校舎を設計した清水儀八氏による建築で残存しているのは、旧三重県庁舎(明治12年)と旧三重県尋常師範学校・蔵持小学校校舎(明治21年)であり、何れも犬山市の博物館明治村に展示保存されているが、現役は当明治校舎のみ。
生徒会長の上山心有(みゆ・理数コース2年)さんは「入学前から明治校舎に強く憧れていました。歴史ある建物が生徒や地域の人々の憩いの場になると思うとすごく楽しみです」と述べた。
式典の司会進行は上野高校放送部の生徒が行い、ギター・マンドリン部の27人が藤掛廣幸作曲の「山河緑照」を爽やかに演奏した。その後、明治校舎は21日に一般公開された。