学び直しができる学校 開校記念子育て支援セミナー

今年４月開校の英心高校桔梗が丘校で「様々な不安を抱える中高生の進路選択～周りの大人にできること～」と題して、子育て支援セミナーが開催された。同校は、火曜と木曜の週２日午後に登校することを原則にしたり、土曜日に特別活動として調理実習や地域の人と一緒に俳句作りをしたりなど、カリキュラムも柔軟に編成されている。中学時代にいろいろな状況で学校に行きにくくなった生徒などに、「学びなおしができる学校」「新しいスタイルの学校」として、今教育界から注目を集めている。
6月18日開催されたセミナーには、中高生の保護者や教育関係者など約40人が参加した。長田朗校長の挨拶の後、第１部では同校卒業生３人によるパネルディスカッション、第２部では「進路アドバイザーの専門家による大学入試や就職、進路決定へ今からできること」をテーマに、株式会社ライセンスアカデミーの三島吉生氏による講演が行われた。
中学時代に不登校になり学校に行けなかったが、その経験を生かしてスクールカウンセラー目指して大学に進学し、２歳年下の人と同じ学生として学んでいるＡさん。不登校の人は自分のことをしっかり考えているので、保護者はあまりあれこれ言わないで信頼してあげてほしいという。Ｂさんは、小さいころから物つくりが好きだったので、その関係の会社に就職できてよかった。親も特にうるさく言わなかったのは有難かった。勉強が苦手なＣさんは、学びなおしができる学校である英心高校に入学したが、親は他の子と比較をしなかったといい、現在名張市内の企業に就職しているという。
３人はそれぞれの中学校生活を過ごしてきたが、英心高校での学びなおしがあって今日の自分がある。人間関係など不安はあるが、楽しく毎日を過ごしている。どうすればよいか不安になる保護者もいると思うが、皆しっかり考えているので、あまり言葉に出してあれこれ言わない方がいい。また、フレンドリーであってほしい、等々。約40分のパネルディスカッションは、３人のパネリストの経験や今の考えや思い、願いが語られる度に、うなずく参加者も多くいた。