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観阿弥ふるさと公園で「第53回観阿弥祭」

南北朝から室町時代の猿楽者で観世流の始祖と言われる観阿弥が「座」を創設したと言われる地で6日、「第53回観阿弥祭」が催された。場所は名張市上小波田の観阿弥ふるさと公園及びその能舞台。観阿弥の母は楠木正成の姉とも妹とも言われていて、謡(うたい)にリズムを加えて音楽的な要素を加味、大和猿楽に風流と歌舞の要素を取り入れ、観世流能をつくり上げた。主催は名張市観阿弥顕彰会。
観阿弥創座之地碑に献茶・献花の後「能楽祭」に入り、大蔵流能楽師の茂山宗彦(もとひこ)さんと山下守之さんによる張りのある狂言「清水」が生き生きとユーモラスに演じられた。続いて、「能楽奉納」に移り、大蔵流狂言「しびり」が名張子ども狂言の会の小学生2人により演じられた。主人からつかいを命じられ、仮病をつかって逃れようとする太郎冠者と主人のやり取りが見事で、大きな拍手を受けていた。続いて名張子ども狂言の会は12人の子供たちが連吟「宇治の晒(さらし)」を元気に舞った。笛連管で演奏した名張子ども能楽囃子教室の名張市立比奈知小学校6年の野木彩萌さん(12)は「大勢の人の前で緊張した。綺麗な音が出るようにもっと練習しようと思う」と話していた。名張幽風会、桔謡会や邦謡会の大人の人たちも、独吟、連吟や仕舞で、日頃の研鑽を披露していた。