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赤目 丈六寺を史績調査・名張金石文研究会

名張金石文研究会(松鹿昭二会長)は、昭和54年に中貞夫氏が初代会長として発足。市内の石仏、石塔、記念碑等の石造物を調査しており、その集大成として昭和59年から平成8年にかけ3冊の「名張の金石文撰」を発行。その後20年近く休会をしていたが、再調査を兼ね、今年4月から活動を再開。月1回勉強会を開催している。
今回は1回目の調査会として、20年前からの会員と新会員も加わり、12~3名が参加。
8月21日、名張市赤目町丈六の丈六寺・真言宗東寺派多寶山釈迦院丈六寺を訪問、境内にある石塔などを調査した。丈六寺は旧初瀬街道に面した名刹で真言宗東寺派。名張市指定の有形文化財の石造五輪塔などがある。
石造五輪塔は鎌倉時代の作品で風化し亀裂の部分があり、補修が必要で欠けた部分に新しい石を補充、薬剤を含侵し強化。施工は「現代の名工」の資格を持つ谷本雅一氏が担当、三重県文化財保護審議会の藤澤典彦氏、奈良大学文学博士山川均氏が監修し終了した。
丈六寺の矢持宝裕住職は「この石造五輪塔は東大寺を開いた良弁僧正の供養塔と伝わっている。「正応四年(1291)卯月三日造立之」の文字が刻まれ、鎌倉時代後期に建立されたとみられる」と説明。その後、相楽の阿弥陀寺から相楽神社を巡り、手水鉢等を調査した。
第2回調査会は9月11日に赤目滝・長坂周辺を調査予定。
斎王が宿泊した寺院
昔は未婚の皇族女子が天皇に変わり伊勢神宮に奉仕した。この女性を斎王という。斎王は赴任、帰任時には道中に作られた屯所に宿泊する。(阿保には屯所跡が残っている)。この斎王が帰任時、伊賀見峠で伊賀側の迎へがなく、徒歩で帰路に就いた。屯所が作られておらず、一行は寺院に宿泊した、この寺院が丈六寺だった。