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KNIT展、好評のうちに終了

第18回KNIT展(伊賀地区高等学校美術展)が、リバーナホール(イオン名張店3階)で7月20日~24日開催された。
参加校は伊賀白鳳高校、名張高校、上野高校、名張青峰高校、桜丘高校の5校の美術部による展覧会。優れたデッサン力や技術を背景に堂々とした大型の油絵作品があるかと思えば、アニメやゲームに影響を受けたと思われる軽快な表情の作品群があり、あるいは込み入った表現の中にしっかりとした観察のポイント描画で、内面的な成長をうかがわせる作品など、若さ溢れる個性豊かな絵画61点と動画1点が、会場いっぱいに展開されていた。作品にはそれぞれ作者によるキャプションが添えられていて、見るものの理解に大いに役立っていた。
上野高校美術部顧問の冨田幸司先生は「デッサン中心に指導しているので、本校は油絵が多くなる」と言っていたが、その通り堂々として見事な油絵作品群が展示されていた。もちろんアカデミックで窮屈なものでなく、しっかりした基礎に裏付けされた個性豊かな絵画は、会場でも多くの人を立ち止まらせていた。名張青峰高校美術部顧問の西田礼子先生は「イマジネーションに即して感性のままに表現しようとすると、弱い作品になる。観察して観察して積み重ねたものがしっかりした作品になる」と言っていたが、油絵やペン画など自由な表現の中に、しっかりした観察が心掛けられていて、若者らしい内面的表現につながっていた。
同様に、各校の顧問の先生の意見を聞きたかったが「自由に、同時に基礎を忘れずに」が基本にあると思う。それが今回の多彩な見ごたえある作品群につながっていると感じた。冨田先生は「入場者数は目標の500人を越えて553人に上り、過去最高の590人に次ぐ入場者数であったが、コロナ禍を考えると、多くの人が来てくれたと思う」と手ごたえを語ってくれた。今回来場者にアンケートした結果の「選抜展」を12月に行なうという。楽しみだ。