今年の無事を祈る 芽の輪くぐり
名張市の宇流冨志禰神社(平尾)で「芽の輪くぐり」が6月23日始まり、午後1時の「くぐり初め」に中森孝榮宮司始め、同神社奉賛会(上島啓幹会長)の人々、地元の人々約20人が夫々に願いを込め参加した。
芽の輪くぐりは、これをくぐることで正月から半年の心身の汚れを清め祓い、残り半年の無病息災を祈願するもので、30日に行われる「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」まで設置される。
夏越の大祓は、正月以来半年間の穢れを清めて災厄を祓い、年の後半を無事に過ごせるように祈る神事で、芽の輪くぐりと夏越の大祓は一連の神事。大祓は年に2度行われ、12月の大祓は過去1年の災厄を祓い、新たな年を迎えるための神事となる。
芽の輪くぐりでは「祓え給え、清め給え、守り給え、幸へ(さきはえ)給え」と唱え、正面に一礼して輪をくぐり、左に一回りして正面に戻り、次に右に一回りして正面に戻り、最後に左に一回りして輪をくぐり真っ直ぐに進んで神殿に参拝する。
奉賛会の人々は、近くの名張川で刈り取った茅を束ね直径約2㍍の芽の輪を作り、21日に設置した。上島会長は「すっきりとした芽の輪に仕上がった。茅の緑もきれいに仕上がった」と満足そう。
神社では昨年に続き、遠方の身内に夏のお守りを送りたい人や、足が不自由で神社に来られない人々のため、茅の色に似せてスッキリとした緑色のお守りを作った。早速買い求める人々が並んでいた。