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「せんせいの句会」俳句ゲームを名張市へ寄贈

伊賀地域で俳句を使った教育実践に取り組んでいるグループ「せんせいの句会」の代表2人が、10月28日に名張市役所を訪れ子どもたちが俳句に親しみ、俳句を通じて言葉の面白さや多様さを楽しめるように、自分たちが考案した俳句カードゲーム「THE Kukai」を、名張市の全小中学校の全学級に1組ずつ合計195組を寄贈した。なお伊賀市の全小中学校への231組の贈呈はすでに終了している。
訪れたのは「せんせいの句会」代表の森永侑樹さん(34)と副代表の福間健太さん(29)。受け取ったのは名張市の西山嘉一教育長で、名張市からは感謝状が手渡された。
森永代表は「俳句は、友達同士の心を繋ぐことができる。17文字の言葉遊びで言葉の教育ができ、言葉への意識を高めることができる。このカードゲームが言葉を考えるきっかけになり、友達とつながることになれば嬉しい。我々もこれを届けて終わりにはしないで、より有効活用できるように先生方に広げていく活動や、子供たちに伝える活動を続けたい」と語った。
西山教育長は「このカードゲームで、名張の子供たちが気軽に俳句を楽しんで、普段の遊びの中で俳句を親しむようになる事に感謝申し上げる。また子供たちに俳句の面白さを広めるため、クラウドファンディング(以下CF)をされた志に感動した」と礼を述べた。
「せんせいの句会」は約3年前に、伊賀市の子供たちに俳句の学習を楽しいものに思ってもらえるように、まず自分たちが楽しむきっかけでできたグループだという。カードゲームの発想をし、実際に手作りのカードを作ったのは年明けぐらいから。森永さんは名張の小学校の教諭で、福間さんは伊賀市の小学校の教諭。はじめは伊賀市の小学校にと考えたが、名張の小学校にもと考えるようになった。CFは伊賀市の小学校全学級にカードを配布することを目標に、5月に100万円でスタートしたがすぐに達成。伊賀市の中学校にも配布を目標に150万、200万で名張の小学校とCFをクリアし、その後企業の協賛を得て、伊賀市、名張市の全小中学校の全学級に配布の運びとなった。
福間副代表によると10月12日芭蕉祭の後に、CF関係者やパッケージデザイン等でお世話になった方々が集まり「THE Kukai」のお披露目式をハイトピア伊賀で行い、心のこもったお披露目式になったという。
贈呈式のあと4人(代表、副代表、教育長、教育委員会担当者)で「THE Kukai」で遊んだ。このゲームでは各自に「はね」「へそ」「よる」「くに」など2文字が書かれたカードが3枚ずつ配られた。次に句が書かれたカードをくると「たいようの ○○を見つけに行く うらら」とカードが出た。○○は穴が開いている。そこに2文字をあてはめ、意味を考えていく。「くに」をあてはめた人は「『たいようのくに』は日本」と言って句全体の意味を考えた。「たいようのへそ」とした人は「黒点」と言った。まさに発想力が鍛えられるゲームだと感じた。「家族みんなで遊べるから、市販を考えたら?」との意見も出ていた。