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「オルハナ」開所 障害者の生活支援拠点
社会福祉法人名張育成会(市川知惠子理事長)が運営する伊賀地域生活支援拠点「オルハナ」の施設が完成し8月23日開所式、23・24日内覧会があった。9月1日から運用開始されている。
生活支援拠点は、比較的重度の知的障害等のある人が病院や施設を出て、ここを住居とし日中は一般企業や、通所作業所や介護事業所で働き、ここに帰宅して生活のサポートを受けながら、自分の生活スタイルで日常を過ごすことができる施設。
利用できるのは、18歳~65歳未満(65歳以上は介護保険が適用される)の、障害支援区分4~6の認定を受け、日常生活にサポートが必要な人。育成会では、障害があって独り暮らしは不安だけど自立したい人、親を亡くして不安を抱えているが、住み慣れた地域で自分らしく暮らしていきたいと思っている障害者、そのような人々にどのような生活環境を提供できるか、様々な研究を重ねたという。
「オルハナ」とは、ハワイ語「Ohana(オハナ)」と「Luana(ルアナ)」の合成語。「オハナ」は精神的に支え合う家族や仲間の意味があり、「ルアナ」にはみんなで一緒に楽しみリラックスする意味がある。それぞれに育成会がこの事業に掛ける思いと重なるので命名したという。施設(グループホーム)は2つの棟からなり、それぞれ男性棟を「オハナ」、女性棟を「ルアナ」と名づけた。全て個室で、それぞれグループホームの居室として7室、ショートステイ用居室として2室の間取りとなっている。約12平方㍍の居室は、ゆったりしており、広いリビングは天窓から光が入り、大きな6角形型テーブル3台を組み合わせて自由なコミュニケーション空間をつくることができる。24時間の支援体制をとっており、万一の災害時の連携体制や設備も充実している。
所長の多原智子さん(43)は「伊賀市にお住まいの障害のあるご利用者やご家族から、大変長い間要望を受けていた。伊賀市、大山田地区、地元の皆さんのご協力とご声援で、苦節を乗り越え開所に至った。この施設を通じて、伊賀市の重い障害のある人たちの地域生活を支える拠点として、期待に応えられる取り組みを進めたい。『オルハナ』ができて良かった。私たち職員にも出会えてよかったと、安心してもらえるように精進していきたい。誰もが安心して住み続けられる地域づくりを目指し、伊賀市とのネットワークづくりに努めたい」と力強く抱負を語った。