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「恩送り」できる人に 県立名張高校卒業式

三重の県立高校は3月1日、一斉に卒業証書授与式が行われた。
名張高校では、全日制課程総合学科卒業生193人の1人1人の名前が読み上げられた後、松﨑隆尚校長から代表の東華玖さんに卒業証書が授与された。
松﨑校長は式辞で「今日の日を迎えたのは1人1人が3年間忍耐強く積み上げてきた努力の賜物だが、1人でやってきたものではない。家族、友人、地域の人々への感謝の気持ちを忘れないで頂きたい。皆さんに『恩送り』という言葉を贈りたい。これは恩返しとか、自分が受け取った思いやりに返すとかではなく、全く関係のない第三者に送ることで、いわば恩のバトンリレーです。皆さんは今までどれほどの恩を受けてきたか、たくさんの人々が見守ってくれていたはず。これからは受け取った恩を、自分から発信することを考えてみて欲しい。それは愛、勇気、思いやりという形で発信することになるだろう。心の中にある後悔を思いやりの形に変えてみよう。今後社会人になった時、支えられてきた地域を支えるようになり、恩送り出来るようになってください。これからどんな道を選んでも、自信をもって進んでください。19 3通りの青春の前途に幸多からんことを願います」とはなむけの言葉を贈った。
北川裕之名張市長は「皆さんは希望に胸を膨らませ今日の日を迎えられた。希望はどんなに苦しい時でも光を与えてくれる。夢も素敵な言葉。夢は見続けることで人を輝かせ、人生を豊かにしてくれる。夢と希望を大切に。そこで皆さんに覚えておいて欲しい言葉があります『なんとかなるなる。なばりです。』市民の皆さんが考え、投票して決めて頂いた。皆さん方の中にも投票に参加した人もいるでしょう。名張の魅力は、人と人のつながりが強くて温かいこと。不安や悩みがあっても周りの人が助けてくれる、希望や夢を見出すことができる、これからもそんな街であり続けてほしい。そんな思いがこのブランドロゴには籠っています。これからの人生は順風満帆ではないかもしれない、そんな時この言葉を思い出してください。名張の町と市民誰もが、皆さんを応援し続ける誓いの言葉でもあります。皆さんのこれからの人生が素晴らしい歩みとなることを祈っています」と祝いの言葉を述べた。
卒業生を代表して辻幸成さんは「校長先生、進路指導の先生はじめ、3年間で本当に多くの先生に支えられ、学校生活を送ることができました。あっという間の3年間、先生方と過ごした時がとても大切なものになりました。いつも笑顔で話しかけてくれる友達、悲しい時や悔しい時、分かち合ってくれる友達がいたから、様々なことを乗り越えることが出来ました。そして何よりお父さん、お母さん、いつも笑顔で学校に送り出してくれて、時には送り迎えもしてくれました。成績や受験のこと等、自分のことのように喜んだり悲しんだりしてくれました。いつも近くで温かく見守ってくれたみんな、本当にありがとう。これからも感謝の気持ちを忘れず、精いっぱい頑張っていきます」と感謝の答辞を述べた。
この日、名張青峰高校229人、上野高校277人、伊賀白鳳高校223人、あけぼの学園高校65人、定時制課程の名張高校で10人、上野高校7人が新たな道へ巣立っていった。