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ひな祭り 華道と茶道を初体験 ベトナム人技能実習生

三重県立名張高校(東町)で2月26日、同校華道部と茶道部の生徒達が、ベトナム人技能実習生15人にお花とお茶の手ほどきをした。この交流は2013年12月以来2度目。
実習生達は住宅設備メーカー「LIXIL」名張工場で、5年間の実習期間を働く20代前半の男女。うち9人は今年2月に来日したばかりという。高校生は華道部、茶道部の生徒ら13人が参加し、まずスクリーンでひな祭りの解説をした。
華道の体験では、薄いブルーとピンクの花器を使って、1人で2鉢に桃の小枝や菜の花、スイートピーやチューリップなどを、鋏を器用に使って生け花に仕上げた。花は水の中に生けるのでは無く、オアシス(水を浸したスポンジ)に挿すタイプ。鉢の1つはお内裏様、もう1鉢はお雛様をイメージしたもの。生徒達はジェスチャーや、スマホで翻訳アプリを使って助言や指導をしていた。
ドー・ヴァン・フンさん(24)は「難しいと思ったけれど、綺麗に出来たので嬉しい」指導した3年生の杉田智菜さんは「言葉が分らないので戸惑ったが、センスが良いので、上手く仕上げてくれて良かった」とほっとした様子。
次に「初瀬街道と名張のお菓子」のビデオから茶道の体験が始まった。お茶の作法は3年生の下蓮児さん(18)が説明。お茶の作法や茶碗の回し方、模様の見方の解説のベトナム語で書いたリーフレットが1人1人に渡され、下さんが解説しながら身振り手振りで指導した。ベトナム語のリーフレットは、色々なアプリを参考にしながら下さんが作ったという。実習生達は慣れない正座と格闘しながら、お茶を飲み、三色団子を味わった。ブイ・ティ・ニュンさん(21)は「お茶碗の見方が難しかった。三色団子はベトナムにも似たものがあり、美味しかった」と話し、下さんは「家が陶芸をしており、興味がある感じで熱心にお茶碗を見てくれて嬉しかった。今後は農業大学に進学し、農業にチャレンジしようと思っている」と抱負を語っていた。
最後に、それぞれが作ったお花を自分たちの部屋に持って帰れることが分ると、実習生達は大きな声を上げて喜んでいた。