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カブトムシの飼い方講座 上野森林公園で子供らが学ぶ
伊賀市の上野森林公園のビジターコテージで7月14日、カブトムシの飼い方講座が開かれた。参加したのは8組の親子21人で、うち子どもは小学生が5人、年長組が6人であった。講師は、自然公園を管理しているNPO法人ECCOMの渡辺直人さん(31)と福原雄太さん(35)。どの子どもたちも日頃から虫が大好きでやる気満々。子どもたちの前には、飼育用のプラスチックケースと、エサのゼリーなどが置いてある。ここでカブトムシのツガイが配られ、とりあえず飼育ケースに入れられた。講師の渡辺さんが「カブトムシの住んでいる場所を実際に見て、飼育ケースに入れる枝や葉と土を持ち帰り、住んでいる場所をケースのなかに再現してもらいます」と話したあと、カブトムシの寿命(1年)、カブトムシの幼虫のことなどクイズで学んでから公園に出発。
外に出ると早速カナヘビを捕まえた女の子や、渡辺さんの解説を聞きながら、いつの間にか子どもたちの手には、ニイニイゼミやアブラゼミの抜け殻がいっぱい。クヌギやコナラなどのカブトムシが住んでいる雑木林で、落ち葉や腐葉土のように栄養豊富な土が堆積した広場で、バケツに土をすくい入れ枯葉や小枝などと一緒にコテージに持ち帰った。飼育ケースに土を12~3㌢まで固めながら入れ、そこに小枝や葉っぱを被せ、ベランダで親たちがノコギリで太めの枝を切ってケースに入れると、まさにカブトムシの生育環境が再現された。カブトムシも居心地が良さそう。渡辺さんが「枝や落ち葉がないと、起き上がれなくてカブトムシがひっくり返ってしまいます」と説明。見ていると葉っぱや小枝は、虫が身体を支えるのに大切な役目をしているのが分かる。やがて8組全員のカブトムシ飼育セットが出来上がった。
直射日光が当たらない、風通しの良い場所で飼育しましょう。カブトムシは体が大きいのでたくさん食べます。1匹につき1日に1個を目安に昆虫ゼリー与えて、古くなったエサや容器はこまめに片づけましょう。と注意事項が話された。
また、カブトムシとは別に卵も配られた。別の飼育ケースに腐葉土をたっぷり入れて卵を入れておくと、夏休み中には3回ほど脱皮して大きな幼虫に育つという。小学生には夏休み中の自由研究の材料ができた。順調に育てば3か月ほどで終齢幼虫に育ち、来年には立派なカブトムシになるという。
お父さんと一緒に来ていた、榎七歌さん(伊賀市立友生小4・10)は「外に出た時、カナヘビを捕まえたり、たくさんのセミの抜け殻を集めたりして楽しかった。バケツに入れる土をすくった時、色々な虫がいて見ているだけでもワクワクして面白かった。カブトムシを大切に育てたいし、卵もしっかり育てたい」と昆虫大好き少女は、にこやかに話してくれた。