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ピカピカ光るどろだんご 上野森林公園で親子チャレンジ

伊賀市の上野森林公園(伊賀市下友生)で9月28日、「光るどろだんご作り」が行われた。主催は三重県上野森林公園の指定管理NPO法人ECCOM。普通に泥から団子を作るのではなく、出来上がっているどろだんごに色を塗って削って磨いていく。司会進行は、同公園ECCOMの福原雄太さん(35)「伊賀の土は粘土層。伊賀焼もその土を使っている。建物も土壁と漆喰で作ってきた。今日はその仕事をしてきた左官業組合の皆さんに、ピカピカのどろだんごの作り方を教えてもらいます」と講師の伊賀左官業組合組合長の猪田真彰さんと、8人の左官職人さんらを紹介した。ピカピカにする左官の技は、1家族に1人の職人が付いて教えた。参加したのは、午前・午後各2回で合計4回、各回8組の親子で親が42人、子供が45人。作ったピカピカのどろだんごは60個になった。
作り方は、高さ10センチ直径5センチほどの立てたパイプが道具。パイプにどろだんごをのせ、顔料を混ぜた石灰を指に着け、どろだんごの表面に塗っていく。団子を回しながら全体に4回ほど塗り、次は力を加えずにひたすら回す(乾燥させるため)。徐々に光沢が出てくる。フィルムケースの開口部をだんごに当ててこすると、光沢が増してくるのが面白い。最後に布で磨いて仕上げた。
指導しながら職人さんは、漆喰(石灰)壁の特長を話している。防水性が上がり不燃素材なので、昔から内外壁の上塗り材として使われてきた。石灰には殺菌性もあり、酸を中和するので健康にもよい。漆喰とは石灰の当て字が定着したもの。  大人も子供も、職人さんが少し手伝ったのもあるが、赤、黄色、青、緑、きれいにピカピカのだんごが出来上がった。こどもたちは見せ合って嬉しそう。
最後に家に持って帰ってからの注意事項。ビニール袋に入れて持って帰るが、入れたままだと湿気で光沢がなくなるので、家に着いたらすぐ袋から出すこと。翌日から乾いた布で磨くこと。4日目以降に植物性油(サラダ油、オリーブ油等)を、ほんの少量指に着けて磨くとさらに光沢が出ること(必ず4日目以降)等が伝えられた。
完成したピカピカのどろだんごを前に、津市から参加の飯田絵里子さん(44)と長女の依美里ちゃん(6・小1)、長男の琉生ちゃん(4・年中)は「難しかったけれど楽しかった」と依美里ちゃんが言い、お母さんは「光沢の出るのがなかなかで、でも光りだすと嬉しくなった。親子で同じものを作る企画は滅多にないので、貴重な体験でした」と話していた。