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マルっと1日遊ぼうぜ!蔵持市民センター

名張市蔵持市民センターで8月10日、夏休みこどもスぺシャル企画「マルっと1日遊ぼうぜ!」が開かれた。会場は蔵持市民センター全館、蔵持小学校体育館前広場、同グランド(駐車場)。朝10時から夜10時頃まで20種以上のイベントが1日中続き、子どもたちの歓声が響いていた。
スタートは、名張消防本部と消防団によるアンシンダ―ショーと水消火器的当てゲームで、子どもたちが的を倒して消火器の使い方を学んだ。続いて蔵持小学校と英心高校野球部協力で、小学校に寄贈された大谷グローブ使用による「キャッチボールしようぜ!」が始まった。待ちかねていた女性が早速、高校生を相手にキャッチボールを始めた。投球スタイルも決まっていて楽しそうだ。10~15分程気持ちの良い汗をかいたのは北橋こずえさん(71)。「中学校の時ソフトボールをやっていた。その後PTAで少しやったぐらいで、ほぼ60年ぶりのキャッチボール。今日はワクワクして待っていた。もっと真っ直ぐ投げられるはずだった」と言うがなかなか見事であった。大谷グローブについては「一見ぺらぺらに見えるが、軽くて柔らかく使いやすかった」と嬉しそうに話した。ボールは日本のプロ野球(NPB)仕様のものと、アメリカ大リーグ(MLB)仕様球が使われた。英心高2年で野球部の中野蓮歩さん(16)は、「MLB級は滑りやすいとか聞くが、自分には少し小さく感じた」と話していた。
市民センターの1階では筆跡心理診断に順番待ち。和室では、カウンセラー齋藤美穂さんの「子育て応援フリートーク」、マンツーマンの静かな会話。調理室では近鉄ガス「ECOクッキングしようぜ!」で、良いにおいが部屋に充ちる中、多くの親子が、ビビンバや野菜スープ作りで盛り上がり、子どもたちも調理に集中した。午後からは予約満杯の「ピザ窯でピザ焼こうぜ!」が。2階では「ざんねんないきもの辞典」の映画上映。聴診器つくりや化学実験が行われ、フラスコに入れた中性洗剤にドライアイスを入れると、ぷにゅーっと立ち上がるシャボン玉に子供が目を輝かせた。風船たけちゃんの「バルーンアートしようぜ!」では、風船をねじって小さなねずみを作り鉢巻きにして楽しんでいた。
夜の部では、ランタン造りや夜の市民センター探検。4人の占い師による占いの街が出現。そしてグランドでの「星空観察しようぜ!」では4台の天体望遠鏡と4人の星空ガイドによる、夏の星座や星団、二重星の観察が行われ、40人ほどの親子の参加者からは、時おり飛ぶペルセウス座流星群に歓声が上がった。
圧巻の催しだったのは5日から設置され、この日が最後の「トイレール」。2つのブロックからなり、1つは、縦7・2㍍、横3・6㍍の大きなステージ上に構成された鉄道ジオラマ。外周(22㍍)に沿って3重にレールが敷かれてあり、いくつもの山、踏切、駅舎、ポイント切り替え、電車の停車・発車がある。レールは繋がっているので合計66㍍になる。自分で持ち込んだ列車を走らせる子どもたちは、時々ポイントを切り替え、停車・発射をしながら、途切れることの無い夢を乗せて列車と一緒に歩き続ける。錦生赤目小5年の北村旬君(11)は「よくこんなもの作ったなぁと思う。いつまでもずーっと一緒にいたい」と憧れの眼差しで話した。
もう1つのブロックは超メカニックなプラレールの構造物。奥行き6・4㍍、幅1・2㍍、高さ2㍍で、中央がウオークスルーで南北に分かれ、最上段は繋がっている。レールの段数は何と30段もあり、北側は貨物関連の列車が走り、南側はディズニー関連の列車が走っている。最上段は、近鉄特急しまかぜとひのとりが走っている。大きく「くらもち」の文字を入れたのはボランティアの高校生。
ジオラマとレールの構造物を作ったのは亀山市からきた小林桂さん(52)。子どもが2歳の時プラレールを買ったのが始まりだそうだ。それまで鉄道模型やゲージには興味もなかった。ただただレールが好きだと言う。このような催しが増え、最近は他県に行くことも多く、キャンピングカーのような車に鉄道マニアの夢を乗せ、走りまわっているという。
蔵持市民センターの「マルっと1日遊ぼうぜ」は約70人のボランティアの協力とアイデアで出来上がった。今後もどのような企画が生まれるのか、地域住民の期待は大きい。三瀬幸綱センター長(76)は「職員とボランティアさんらの、たくさんの提案が実現でき、多くの人に気に入ってもらった。思った以上に成功し、地域の人々と市民センターの関係が密になった。これを機に充実したセンターの運営や、11月の市民センター祭に活かしていきたい」と期待を込めて話した。