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上野天神祭り完全復活 19万人超えの人出

伊賀市の上野天神祭りは、国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には「山・鉾・屋台行事」の部でユネスコ無形文化遺産に登録されている。そのだんじり(楼車)と鬼行列が秋晴れの上野の町を巡行した。新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年と21年は祭りが中止となり、昨年は21日夜の宵山巡行が無く、指定された場所以外の路上での屋台の出店も無かったが、今年は4年ぶりの「完全復活」で大いに賑わった。
21日夜の宵山巡行は、コロナ前の雨天中止も入れると5年ぶりの復活。だんじりは多くの提灯の明かりで飾られ、通りに並んだ屋台の中を巡行した。
22日の神幸祭(本祭)は、菅原神社の2基の神輿に続いて、高さ約6㍍の大御幣を先頭に、鬼行列の役行者列が練り歩く。その中の4体の「ひょろつき鬼」が道の左右いっぱいを使って、子どもに向かってふらつきながら近づいていくと、子どもは泣き叫び大人は大笑い。他にも鬼の面を被った鬼はいくらもいて、幼児にとっては阿鼻叫喚の世界。最後尾を鬼退治で有名な鎮西八郎為朝が弓矢を持って威風堂々と歩き、鬼行列は通り過ぎていく。数えきれていないが100人近くの大人と子供が行列に参加していた。その後を、鐘や小太鼓、笛の音で、9基のだんじり(楼車)が、綱で引かれて通っていく。だんじりは角を曲がる時が最も大変で、1台ごとに工夫がある。メカニックな仕掛けのものもあれば、殆ど力任せのものも。これを見ているだけでも興味が尽きない。祭りの列は午前・午後と1日かけて、上野の町を練り歩いた。
通りに椅子を出し並んで見物していた、70代くらいの女性4人に話しかけてみると、自分の家の前で祭り見物をしているという。「毎年楽しみにしているが、コロナで中止の時は寂しくてどうしようもなかった。完全に復活で天気も良くて、本当に良かった。ひょろつき鬼も真面目にひょろついていた」と言って笑っていた。
商工会議所によると今年の人出は、20日が5000人、21日が6万人、22日が13万人で合計19万5千人であったという。