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今年も初夏の風情 城下川に花筏と竹行灯

名張市中町の城下川に5月25日、川の景観を守ろうと活動する「川の会なばり(福廣勝介代表)」の人々によって花筏が2基浮かべられた=写真。この日の参加者18人は、旧町の人々は数人で、名張市内各所や大阪からも参加し、熱心に作業。東町の専用の畑に花菖蒲を収穫するグループ、花筏の化粧枠に使う竹を切りに名張川堤防に向かうグループに分かれて準備をした。花筏作りは今年で34回目になるが、学生時代から25年間参加し続けている林辰郎さん(47・春日丘)は「参加した当時は塩ビパイプで筏を作っていた。今は船型で川の流れに馴染み安定するように側面にフィンまで設けられている」と筏の改良点について話した。
福廣勝介代表は「今年は若い人たちが熱心に手伝ってくれた。まちを大切に思ってくれているのは有難い」と喜びを語り、事務局長の竹尾敬三さんは「あと1週間すれば、蕾も咲いて良い感じになるでしょう。楽しみに見に来てください」と誘っていた。船それぞれには約50鉢の花菖蒲が乗せられ、2連結の船となって川に浮かんだ。紫と白の花弁が川面に映えている。
一方、前日の24日には、名張地区まちづくり協議会の人々により、昭和保育園や名張小学校の児童らが描いた竹行灯が約40基、川沿いに並べられ夜には美しい光の帯を演出。また、今は商いをしていない豆腐屋のウインドウにも竹行灯が点り、中町筋へ通り抜ける「ひやわい」の入り口を照らしている。
昨年までは花筏の前の川岸から竹行灯の列が始まっていた。しかし、今年は花筏の前には竹行灯は置かないようにした。担当者は「もうすぐ花筏の後ろのアジサイの周囲にホタルが跳び始める。ホタルの邪魔をしないよう、又花筏を間近に見てもらうために、竹行灯を避けておくことにした」と話していた。竹行灯は5月29日まで点灯され、花筏は6月9日まで浮かんでいる。花筏と竹行灯、旧町城下川のまちの風物詩が今年も始まった。