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初秋の滝川で実体験 オオサンショウウオ探し
令和7年秋に開催予定の日本オオサンショウウオの会名張大会で、地元の小学校として取り組みを発表する名張市立錦生赤目小学校(林辰久校長)の4年生児童らが10月1日午前、オオサンショウウオが生息する滝川に入って捜索し、併せて川の生き物の観察会を行った。名張市PR用の動画撮影も行われ、児童らは活き活きと元気な声を上げカメラに収まった。
参加児童は27人、林校長、担任の世古口拳先生、教育委員会職員4人、地域ボランティアの人々。講師は環境省環境カウンセラーで市職員の川内彬宏さん。この日は環境教育や生き物に関したイベントを行う「生き物クラブKONOMI」の許斐(このみ)有希さんと、神田一成さんが児童らを指導した。
児童らは全員ライフジャケットを着けて川に入った。まず、魚をすくうタモの使い方を許斐さんと神田さんに習った。2人から生き物の習性の話などを聞きながら、タモですくっては手持ちの水槽に入れていった。1時間ほど川にいたが結局オオサンショウウオは見つからなかった。川から上がると許斐さんらは水槽を並べ、児童らが捕まえた生き物を分類した。一番多いのはカワムツ(約30匹)、オイカワ、カマツカ、ヨシノボリ、ムギツク、クチボソ、カジカ、トノサマガエル、ミシシッピーアカミミガメ、混血種のカメ、そして20㌢ぐらいのアユ1匹。許斐さんらは分類した生き物の1つ1つを解説し、児童らは熱心に聞いていた。
オオサンショウウオ登場
許斐さんらの解説が一通り終わると、川内さんが車からオオサンショウウオを連れだしてきた。こんなこともあろうかと念の為、2日前にこの川で捕獲したものという。その場で早速児童らと調査票に書き込む。マイクロチップの有無を確認すると、無いことが分かった。大きめの注射器のような物で、マイクロチップを埋め込んだ。9月28日午後8時40分捕獲、滝川100㍍下流、体長709ミリ、体重1600グラム、尾高、目と目の間隔等々、児童らは調査項目の手順もよく覚えていた。書き終えると、川内さんが「これは純血種」というので、川に戻すことにした。
オオサンショウウオの調査が終わったので、捕まえた川の生き物たちとオオサンショウウオを、皆で川に返した。川から土手に戻る途中、福本珠里さんは「また今日のような体験をしたい。捕まえた魚の話をいっぱい聞いたけど、もっともっと色々聞きたかった」と今後の授業に対する期待感を話してくれた。