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名張駅車庫でテロ対策合同訓練

三重県志摩市で開かれる「G7交通大臣会合」(16~18日)を前に6月1日、名張市平尾の近鉄名張駅車庫でテロ対策合同訓練が開かれた。名張警察署、市消防本部、近畿日本鉄道及び、官民一体となったテロ対策の推進を目的とする「テロ対策名張・青山地区パートナーシップ」参画の18団体など約50人が参加した。
この日は実際の近鉄の車両を使用し、刃物と液体入りのペットボトルを持った不審者が車内を徘徊し、異常に気付いた乗客が隣の車両に逃げ、同時に車掌が近鉄の指令室を経由して警察に通報、乗客を近鉄職員が車外へ誘導。一方、乗客の1人が不審者に捕まる。ここまでが第一想定「近鉄職員による避難誘導訓練」。次に警察官が現場に到着し、隣の車両の避難用ハシゴから車内に入り、不審者と対峙。不審者は持っていた凶器と液体入りのペットボトルを投げ捨て、逃げようとして警察官と格闘するが警察官に制圧される。この間、取り残されていた乗客は不審な液体の影響で倒れる。警察官が不審者を列車外へ連行する。ここまでが第二想定「名張警察署による不審者対応訓練」。次に防護服を着用した消防の救助班が車内に入り、不審物のガス検知を行う。倒れている乗客に必要な措置を行った後、ストレッチャーに乗せて列車外へ搬送し、除染テント内で除染する。列車内に残された不審なペットボトルをペール缶に入れて搬送する。ここまでが第三想定「名張市消防本部による不審物対応訓練」。以上で予定の訓練は終わったが、参加者たちは訓練用の人形を使って、胸骨圧迫訓練を行い、AEDによる心肺蘇生法を学んだりもした。
訓練終了後、名張警察署の今村悟署長は「皆さん熱心に取り組んでいた心配蘇生法は大変役に立つ。訓練以上のものは本場では出ない。あらゆる状況を想定して訓練を続けて行く必要がある」と講評していた。