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地域の伝統芸能に親しんで 女子児童も入って獅子神楽
名張市立蔵持小学校(川合哉校長)で10月11日、地元の蔵持春日神社で翌日から始まる秋祭りに奉納される獅子神楽が児童たちに紹介された。地元保存会の人々が1~6年生178人に披露した。
蔵持地区の秋祭りで奉納される獅子神楽は、五穀豊穣や子孫繁栄、厄払いを願うものであるが、人手不足のため一時途絶えた。しかし1991年に蔵持獅子神楽保存会が発足し、地域の伝統芸能の保存に努めるようになった。会員数は8歳~65歳までの25人。
奉納する獅子神楽には順に「神楽」「刀舞」「新獅子」「天狗上り(子供天狗)」「獅子踊り」「蚤とり」の6つの舞がある。この日は最初に神楽と刀舞の一部を保存会が舞ったが、児童らは引き入れられるように見つめていた。次に5人の子供天狗が登場する、天狗上りが始まった。寝ている獅子を起こすように悪戯をし、獅子と子供天狗の軽妙なやり取りや、子供天狗のひょうきんな動きに、児童らは大喜びであった。
最後に子供天狗が順番に面を外すと、児童らは一人ひとりを大きな拍手で称えていた。今年から保存会にとっても始めて、子供天狗に女子児童が参加することになった。3年生の高山紗和さん(8)と長岡楓佳さん(9)の2人。高山さんは「お父さんが獅子に入っていて、格好いいので、自分もやろうと思った。練習は大変でも楽しい」と、長岡さんは「最後の決めのところが格好いい。はじめは難しいと思ったけれど、大体覚えた。獅子と遊んでいる感じが楽しい」と話した。翌日の本番は4~50分の長い舞になることについては「緊張するけれど、練習で大体覚えた」と自信満々であった。
「昔から獅子に頭を噛んでもらうと、お利口になると言われています」と説明を聞くと、はじめは戸惑っていたが、そのうち学年別に行列を作って恐る恐る獅子に頭を近づけ噛んでもらっていた。
翌日12日の宵宮は午後7時30分から、13日の本宮は午後3時から始まり、子供たちは太鼓の音に合わせて軽快に舞い、おひねりがたくさん飛び交っていた。