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大盛況 伊賀線全線開通100周年
伊賀鉄道伊賀線の全線が開通して、100周年を迎えるのを記念して7月17日、「伊賀線まつり2022」が忍者市(上野市)駅車庫とハイトピア伊賀で盛大に行われ、伊賀市をはじめ三重県内外から3、000人もの人々が押し寄せた。
午前10時のイベント開始時には、第1会場となる駅周辺に長蛇の列が出来、鉄道グッズを買い求めたり、運転シュミレーションや車掌体験、2人乗り軌道自転車乗車を楽しんでいた。子ども連れの若い夫婦は、記念列車をバックに子どもたちの写真を撮っていた。第2会場のハイトピア伊賀では、伊賀線のジオラマや昔の写真、鉄道資料などが展示されていて、100年の歴史の長さを感じさせる趣向を凝らしていた。
杉本久美、奈緒さんによるピアノミニコンサートでは、昭和50年発売の「上野市(うえのまち)」(作詞、作曲、歌、西岡たかし)を紹介し、マスク越しに合唱するなど、オールドファンには懐かしい、若者には新鮮さを感じるコンサートとなった。また、キャラクターショーには伊賀市観光大使キャラクターのいが☆グリオや、伊賀鉄道のマスコットキャラクターのふくにんなどが子どもたちの大きな歓声に迎えられ登場。会場は一層賑やかになり、詰めかけた見学者はお祭りを楽しんでいた。
記念列車出発式
1922年7月18日、上野町から名張(後の西名張駅)が開通、上野と名張が鉄道で繋がり、人や物の往来がスムーズにできるようになり、両町の発展に大きな役割を果たすことになった。1964年、伊賀神戸駅~西名張駅(9・7㌔)が廃止となり、現在の伊賀上野駅~伊賀神戸駅(16・7㌔)の運行となった。
100周年となる18日は忍者市駅において、中井茂平伊賀線活性化協議会会長が「100年前、全線開通当時は伊賀鉄道により石炭を運ぶことができた。地元にとって欠かすことができない鉄道であった」と思い出と感謝を述べると、岡本栄伊賀市長は「学生時代に利用した。利便性が求められる現在、伊賀鉄道の今後のあるべき姿が問われている」とこれからの100年を見通した取り組みを考えなければならないとし、「市民と行政と事業者が一体となってすべきことを共有することが大切である」と述べた。
記念列車には、絵手紙グループいろはが作成した約20枚の作品や記念の中づり広告が取り付けられ、多くの人がシャッターを切っていた。また、忍者市駅では、岡本市長をはじめ関係者によるテープカットの後、特製の100周年記念プレートを付けた列車が、午前11時09分、大勢の客を乗せ、伊賀神戸駅へと出発していった。