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旧町の魅力を動画発信 近大高専生が発表会
近畿大学工業高等専門学校建築学生による「若者が見つけた名張市旧市街地の魅力を発信する動画の制作」発表会が、5月20日に同校で行われた。制作したのは総合システム工学科都市環境コース(建築系)の4年生26人。造形デザイン演習Ⅱで名張の旧市街地を巡り、制作のため幾度か再訪して、夫々に個性ある動画を発表した。
森本・田畑・平尾さんによるチームMORIMOTO‘Sは、旧町の街並みや宇流冨志禰神社や鳥居、今は営業していない旅館「喜多藤」等を、自転車で走って歩いて巡り、ギターやドラムを自分たちで演奏し、ミュージックビデオのように編集することで「目立つところがない旧町」の趣をよく表していた。
岩藤さんの「旧町より古くからある神社」は、旧町では商売が継続し難い現実を、シャッター街にならないで、若い人たちが跡を継ぐようにするにはどうすればと考える一方、昔からある宇流冨志禰神社の祭りには人々が町に帰って来て準備をする様子を取材。宮司や人々の話をルポし、祭りで街を盛り立て、SNS等で発信する人々の努力を表現していた。
那須さんの「恋人ができたんだ」は、ロックバンドMy Hair is Badの曲を、自らギターを弾きながら歌い、トー横ファッション風の若い女性が、少しレトロな名張の町を歩くミュージックビデオを創った。作者の感性を伺わせる作品だった。
白川さんの「名張水路の現実」は、名張川から水路に流れ込む「高岩井堰」付近に多くのごみが捨てられたり流れてきたりする現場を撮影し、自ら2時間ほどかけてごみ集めをした様子を映した。堰の管理者の三根さんや北川裕之名張市長にもインタビューした白川さんは「はじめは、名張川と水路の美しさを撮ろうと思った。ところが現場を見て、三根さんの話を聞いて方針を変えた。旧町の水路の美しさを分かっていない人が、ごみを捨てたりする。全ての人が意識するべき現実です」と話していた。
指導した田中和幸教授は「レベルは色々あるが、どの動画にも若者の感性で捉えた旧町が表れている」と評価した。