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科学でいっぱい遊んだ「科学の祭典」名張大会

科学の面白さを楽しみながら体験する、2024青少年のための「科学の祭典」名張大会が10月26日名張市教育センター(百合が丘)で開かれ、終日大勢の参加者で賑わった。主催は市内の教職者や退職教員でつくる「りかラボinなばり」。この日のために、大学の教員や学生、科学大好きな高校生も多数応援に来ていた。実験内容は幼児向けから高学年向けまで22種類。広い教育センターの1、2階殆ど全部を開放して行われた。
「紫キャベツで酸・アルカリ」は、ムラサキキャベツのゆで汁(紫色)に、身近な液体を注ぐと色が変わるので、その液体が酸性か、アルカリ性か、中性かわかる実験。重曹を入れると紺色に、石灰水は緑色になったのでアルカリ性と判る。酢を入れるとピンクになったので酸性。炭酸水、食塩水、食器用洗剤は色が変わらないので中性と判明。楽しみながらワイワイ実験していたのは、つつじが丘小学校4年1組の越智琴泉(ことみ)さん(10)らの7人組、揃って1日中ここで遊ぶつもり。みんな科学が大好きとのことだった▽「火起こし体験をしよう」は、マイギリ式火おこし器というロープとバランス錘の利用で、中心の棒を回転させ、摩擦で火を起こすもの。根気よく頑張っていたのは、名張小学校3年の前田楽人君(9)。「しんどい、けど火が付くと楽しいと思うので頑張る」。傍ではお母さんが「火の無い時代の昔の大変さがしのばれます」と言っていた。▽「C. C.レモン電池で電球に明かりをつけよう」の実験では、コップの中のC. C.レモンにいれた電極から電気が発生し、電球が点灯する実験。この時は電球の代わりにブザーを鳴らしていた。西田原から来た年長組の上田律君(5)がつないだスピーカーを耳に当て「嬉しい」と言って笑顔を見せていた。傍にいた薦原小学校4年の竹内龍之介君(10)が「クエン酸で電気が発生する。手帳に書いておいて学校でみんなに話す」と自慢げに言っていた。
上野高校のUSS LAB(UenoSuperScience)の4人が実験していたのは「金属ナトリウムの自然発火」。コップの中に水に濡らした濾紙を入れ、上から金属ナトリウムを落とすと発火する実験。Na+h2O=NaOHで、残ったHに火がつくらしい。やってきたのは百合が丘小学校1年の奥田竜之進君(7)。A4サイズの白い紙を出して、自分なりに考えるこの反応の化学式を書き始めた。反応の最後までを書かないと納得出来ないようで、上高2年の向山碧(あおい)さん(17)が、丁寧に化学式を書いて竜之進君に説明していた。竜之進君は元素が大好きで元素記号表を常に持ち歩き、今回のように疑問があるとA4サイズの紙に書いたり、書いてもらったりして、それをファイリングしているという。お母さんによると「幼稚園ぐらいから元素が大好きになって、こんな調子です」では、そのうち素粒子大好きになるのでは?と尋ねると「素粒子の存在には気が付いている様子」とのこと。「まだ1年生ですから、急に飛び出したり、走り出したりするので目が離せません」という。将来何になりたいですか?の質問に「ハカセになりたい」「今日は化学反応が見れて、式ときっちり合って気持ちがよかった」という竜之進君。来年もこの科学の祭典に来てくれるかな?
主催者の代表で教育センターの吉住昌三さんは「たくさんの人が来てくれた。どの子も保護者も喜んでくれた。来年も来たいと言ってくれた。また頑張ります!」とやりがいを語っていた。当日の来場者は630人。大いに盛り上がった。