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被写体通して伝わる感動 名張在住5人の写真展

名張市在住の写真愛好家による5人展~5人の心の彩り~展が、9月21日~23日までイオン名張店3階リバーナホール(元町)で開かれた。
同市の写真集団「写団なばり」のメンバーで、瀬森義和さん、須美忠雄さん、西山寿一さん、有田均さん、瀬森和美さんの5人。60~90代で活動歴は10数年から半世紀以上に上り、感性と技術を磨いてきた。
市展をはじめ全国的写真誌でも高く評価されてきた91歳の瀬森義和さんは、5枚組の「風景彩景」と題した組み写真で、新たに和紙に写真をプリントする表現に挑戦した。大きな風景の表現と、絶妙なディテールに目が惹きつけられる。歳を感じさせない新鮮な感性が感動を生んでいた。須美さんは東京や愛知の祭りを追いかけ「人と祭」として、約30枚の写真を1枚のA1サイズに組み合わせた作品を4枚展示した。祭りの熱狂や、ふと見せる微妙な表情を、群像として表現した。究極のスナップ写真の集合体。西山さんは日没の太陽の軌跡や、夏の天の川など、大きな大自然の動きや自然の風景を「地球は廻る」「四季の飾り」として表現。有田さんは「タタラに生きる」で、日本で最後に残っている玉鋼作りの人々、製鉄の炎や火花を力強く表現し、「山里に生きる」では美杉町の藁葺屋根の住居に住む女性の初老から老人への人生を描写した。動と静の「生きる」表現が印象深い。瀬森和美さんの「デイドリーム」と題した組写真は、ぱーっと眼前に広がる淡く美しい花々の表現が美しい。いずれも和紙にプリントの技術を使い、「だんじり巡行」では、絵画のような表現になっていたのが新しい。
代表の有田さんは「私たちの作品は、印画紙に焼き付けて表現していますが、対象に出会った時に感性に触れ、心揺さぶられるところから始まります。一人ひとり心の揺り動かされ方は異なりますが、その感動を共有していただければ幸せです」と話していた。