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赤目滝を飾る竹あかり 児童らがチャレンジ

週末教育授業「竹あかりをつくり赤目滝をかざろう」が9月21日、名張市教育センター(百合丘)で行われた。参加は名張市内在住の小学3~6年生14人と父兄13人、未就学児の弟や妹も数人。
全体の指導は、教育専門員の吉住昌三さん、学校教育支援員の3人の先生、及び「なばり竹あかりSDGsプロジェクト実行委員会」のメンバーから、赤目四十八滝渓谷保勝会の西浩平さんが実技指導し、名張市観光交流室の3人の職員がサポートした。
はじめに全員で「なばり竹あかりSDGsプロジェクト」の取り組みについてのDVDを見た。名張には昔から多くの竹やぶがあり生活用品を作っていたが、現代では竹やぶが放置されるようになった。荒れた竹やぶを整備し観光資源に生かし、伐採した竹で「竹あかり」を作り赤目滝をライトアップすることで、自然と地域を循環させるのが、このプロジェクトのねらい。
児童らが作る竹あかりの材料は、直径約10㌢、長さ約30㌢の青竹。予め用意された花や星で、滝や天の川がイメージされたグラフィックパターンの中から、それぞれ好みのデザインを選び、糊を塗って竹筒に巻き付ける。グラフィックパターンはドットの連続で表現されており、ドット1つ1つは色が異なっている。色はドリルの直径を表しているので、色ごとにドリルのサイズを変えて穴を空けていく。ドリルの使い方を子供たちは直ぐに理解し、どんどん作業を進めるが、子供なのですぐに腕が疲れてしまって、肘を曲げたり伸ばしたり、振りながら頑張っていた。保護者と共同作業で進めている子供もいれば、一切手出しをしないで、あえて子供に任せている親もいた。
両膝で竹を挟み上から体重をかけてドリルを使い、手際よくサイズを変え作業スタイルが職人のような児童がいた。美旗小学校3年の中野夏帆さん「普段から工作が大好き。実験も好き」という。隣で6年生のお姉ちゃんの結心さんも同じスタイルで頑張っていた。「去年も来たけれど、今年の方が上手くできそう」小さい弟も来たので、お母さんは手伝えない。2人でそれぞれ頑張った。「しんどかったけれど、とってもきれいに出来たので良かった。膝が痛い」とふたりで笑って話してくれた。
10時から講座が始まったが、実際の作業は10時30分近くからで、ドリルで固い竹に多くの穴を空けるなど子どもたちには慣れない作業。みんな出来るのか?と思っていたが、学校教育支援員の先生方や、名張市観光交流室の皆さんのサポートが手際よく、全員が時間内に竹あかりを完成させることができた。黒い箱に入れて光を中に入れ、美しく光る竹あかりを中心に親子で写真を撮って満足気の表情。
この試みは今年で5年目。赤目竹あかりSDGsプロジェクトの取り組みに教育センターが協力して継続してきた。完成した竹あかりには児童ひとり一人の名前が書かれ、赤目渓谷「幽玄の竹あかり」渓谷ライトアップの催しに、10月26日から来年1月5日まで飾られる。その後きれいに洗って児童の手元に戻ることになっている。