名張を活発に高校生目線で提案
11月8日、三重県立名張青峰高校(名張市百合が丘東)で「名張市を活発にする提案」が発表された。同校では、3年生の選択授業として「表現メディアの編集と表現」(向山明佳教諭担当)が行われ、生徒6名が受講しており、期末テストを兼ねている。会場には、亀井利克名張市長をはじめ、足立淑絵市議会副議長、まちづくり協議会の代表、市の幹部など約40人が参観し、熱心に高校生の提案に耳を傾けていた。この授業は様々なメディアやツールを活用しながらプレゼンテーションを通じて「自らの思いを伝え、表現する力」を身につけることを目標としており、今年で4回目となる。
浅井咲良さん(17)は、中学時代、多分「ヤングケアラー」だと思うが、学校に行きたいのに行けない友達がいたことを思い出し、市で「ヤングケアラー条例」ができたのをきっかけに、授業やポスターなどで多くの人に「ヤングケアラー」について知る機会を増やしていき、こうした取り組みにより、みんなが学校に行ける名張市になることが大切であると発表した。
坂本遼香さん(18)は、「都会のサブカルチァ―を田舎のメインカルチァ―へ」をテーマに、若者に人気のあるコスプレに注目して、「自然豊かな名張をアニメのロケ地として紹介。コスプレイヤーに来てもらい、イベントを開催する。田舎にあこがれる人が都会から訪れ、聖地となれば名張は多くの人が集まる活発な町になると主張。現在のオタク文化を活用する必要性を述べた。
矢野楓奈さん(18)は、「名張市の文学的向上」をテーマに、中高生が文学に興味を抱く機会が少ないことを取り上げ、江戸川乱歩と絡めた読書会や、乱歩賞受賞者による講演会などを開催することにより、名張市の観光客を増加すると主張。「乱歩亭」という名のレストランで乱歩の好物であった饅頭などを置いたり、食事をしてもらったりすることにより名張に観光客を呼ぶことができると提案。他にも、農業やソロキャンプ体験、健康や寿命、駅前に足湯設置など、高校生が考え提案した斬新なアイデアにあふれた発表が行われた。
講評に立った亀井市長は「段々とレベルアップしている。どれも参考になるものばかりであり、市政に反映していきたい」とそれぞれの提案に対して、高い評価をした。