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いよいよ最終回!名張市ブランドイメージ創出ワークショップ 第5回
前々回の第3回の時、アドバイザーの東海大学・河井孝仁教授の指導のもと、約40人のメンバーは「名張はどのような人がどのような形で、幸せになれるまちなのか。また、どのような暮らしができるのか」を見出していくきっかけになる仮想人物(ペルソナ)3人を創り出した。そして前回の第4回では、その3人が希望を実現した人生のストーリーをA~Gの7グループでそれぞれ発表した。
最終回である今回、河井教授は「それぞれのグループで3人から1人に絞り、希望を実現した未来のペルソナから、現在のペルソナに『お手紙』を書いてください。200字程度で」と指示した。各グループは相談しながら1人のペルソナを選び、スタートラインで戸惑っているペルソナに手紙を書いた。
例えば、神奈川出身で家が酒屋。酒造りを学ぶため32歳で名張の澤佐酒造に来た望月結人(もちずきゆいと)。将来、泊まれる居酒屋を作りたいと思っている。酒造りをしながらモチベーションを挙げていくが、現実的には将来どうすれば居酒屋ができるのかなど悩みは尽きない。そんな時FLAT BASEで色々な人と出会い、伴侶も見つかった。モチベーションが上がり47歳になった現在、地産地消をベースの居酒屋旅館を経営するに至った。
その自分から、32歳の名張へ来たばかりの自分に書いた手紙は、「名張の水で醸されたお酒は、あなたの目標の土台となります。(中略)目標を人に伝えることで人やモノと繋がっていきます。(中略)信念を持って進めば、必ず応援してくれる人が集まって来ます。人を大事に、人を信じて、人を頼りましょう。人と人を結ぶ人「結人」それがあなたの名前です」
ほかのグループも、山、川、お米、水、自然、人とのつながり、祭り、まちの保健室などの言葉が多く、特に人とのつながりに関係する言葉は頻繁に使われていた。前回同様、発表する人1人を残して、他のメンバーは、よそのグループの発表を聞きに行くポスターセッション方式で、一斉に発表が始まった。発表者が5人交代したところでセッションは終わった。
河井教授は「これからブランドメッセージを創るグループワークに入ります。自分たちの『お手紙』を基礎に、他のグループの『お手紙』も参考に、20文字以内のブランドメッセージ、メインコピー案を創ってください。どんな未来を目指すまちなのか。どんな『差別的優位性(圧倒的に他より優れている)』を持つまちなのか」。各グループは一斉にディスカッションに入った。この案は、時間の関係もあり、発表することなく、それぞれのテーブルに置かれて、閉会後シティプロモーション室の担当者が回収した。
河井教授は最後に「ブランドメッセージ(キャッチコピー)は創って終わりではありません。このメッセージは道具です(大工道具で言えばノミ)。積極的にこの言葉を使って、これから皆さんは活躍してください。この後、デザインワークショップで、皆さんの創られたブランドメッセージ案を大切に扱い、参考にしながら、市民に提案するブランドメッセージ案を創ります。このワークショップで培った人と人の繋がりは、落ち込んだりしたときにも必ず役に立つでしょう」と話し、北川裕之市長は「この仲間の集まりには、これからも名張のまちはお世話になると思う。キャッチコピーができた後もよろしくお願いしたい」と挨拶し、「遠いところを毎回熱心に教えて頂いた河井教授に拍手を」と言って全員で教授をねぎらった。
事務局によると、キャッチコピー案は3案創られ12月5日発行の「広報なばり」とSNSで公表される。それに先立ち、12月4日にメンバーに発表する会を設けるとのこと。キャッチコピー案とロゴマークは、市民投票し結果は、来年3月23日開催の市制70周年記念式典で公表の予定。今回も、北川市長と中村岳彦副市長、そしてこの日は、足立淑絵、小林勝、吉住美智子の3人の市会議員も会場を回って、熱心に話を聞いていた。