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ポーリングアートで「みんながアーティスト展」

名張市百合が丘の知的障害者支援施設・ワークプレイス栞は8月31日まで「みんながアーティスト展」を入場無料で開催している。
今回のテーマは「ポーリングアート」。ポーリングアートとは、アクリル絵の具をポーリングメディウム(洗濯のり)と混ぜキャンパスに流し込み、マーブルのような模様をつくるアートのこと。絵の具の色や流れ方によって予測できない美しい作品ができる。
しかし、ワークプレイス栞の利用者は、アクリル絵の具を洗濯のりと混ぜる工程までは同じだが、キャンパス面全体をベタっと覆うマーブル模様を作ったりせず、線や点や幅のある太い線、そして全体を覆わない広がりのある面として表現し、筆で描くようにキャンパスを傾けて線を描いたり、キャンパスの上で絵の具を混ぜたりする。結果、デリケートで伸び伸びした、偶然性に支配された見事なアートができあがっている。中にはジャクソンポロック(※)の作品の一部ように繊細で美しいものもある。
今回展示されている作品は32点。作者は10代~70代の約20人。偶然に左右される要素が多いので、作者名も作品名も記入なしにしたという。偶然性のアートなので、精神性は関係ないように思うが、何かを感じるから興味深い。
また、ポーリングアートのワークショップが8月19日午後1~3時に同所で開催される。会費はアート作成1回300円。お問い合わせ先は、ワークプレイス栞(電話0595・62・3271)まで。
※ジャクソンポロック=アメリカの美術家。絵具缶から絵具を直接滴らせる「ドリッピング」(したたらせ技法)や、絵具を垂らす「ポーリング」(流しこみ技法)を発明。