Topics
トピックス
竹あかりの美しさ ドリルを使って一生懸命
「竹あかりをつくり赤目滝をかざろう」講座が8日、名張市教育センター(百合が丘)で行われた。参加は事前に申し込んだ市内在住の小学3年生~6年生14人と同伴保護者合わせて28人。
児童が作る竹あかりは、直径約10㌢長さ約30㌢の竹筒に、予め用意されたグラフィックのパターンに合わせて、ドリルで多くの穴を空け竹あかりを完成させるもの。パターンの大きさに合わせて、ドリルの歯を取り替える必要がある。指導するのは、なばり竹あかりSDGsプロジェクト実行委員会。当日構成されたのは名張市教育センターの先生3人、名張市観光交流室、赤目四十八滝渓谷保勝会からそれぞれ2人の計7人。解説指導は教育センターの吉住昌三先生。
ドット模様の美しいグラフィックパターンは6種類あり、各自好みに合わせてひとつを選び竹筒に張り付け、ドットの一つ一つに合わせてドリルで穴を空けていく。穴の大きさは幾種類もあるので、それに合わせてドリルの歯も交換。初めにドリルの使い方から教えられるが、子供たちは理解が早く、慣れてくるとすいすい仕事がはかどる。それでも同じ作業の繰り返しなので、疲れて飽きてくる子もいる。ついつい親が一生懸命の組もある。
そんな中、お父さんが一切手を出さないで助言に徹している親子がいた。子供は腕が疲れ、何度も手を振りながら頑張っていた。百合が丘小学校5年の西浦蒼裕(そうすけ)君。開始から1時間半ほどで全員が仕上がった。作品の中に電球による照明が入ると本当にどれも美しく、みんな嬉しそう。西浦君は「楽しかった。腕がくたびれたけれど、自分が作ったとは思えないほどきれい!」と満足そうに話してくれた。
指導メンバーの1人、名張市観光交流室の山下光彦室長は「元々名張のあちこちで竹が繁茂していた。自然保護のため伐採し、それを使って竹あかりを作ったことが始まり。それがみんなに受け入れられ観光資源となり、収益をもたらして地元と観光地に連帯感が生まれ、このような学習にもつながっている。まさにSDGsの理念が、地域に希望をもたらしている」と意義を語ってくれた。
作品は、10月22日から来年1月31日に赤目四十八滝で催される「幽玄の竹あかり」に合わせて、赤目自然・歴史博物館前に展示され、会期が終わった後、全員の手元に戻される。