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第1回落語会「弥会de落語」 弟と共に名張を元気に
「弥会de落語」と称する落語会が9月30日、フラットベース(名張市元町)で開かれる。興行するのは桂三弥株式会社。名張の初代の観光大使を務めた落語家・桂三弥さんのお兄さんが設立した会社。
2019年6月47歳で桂三弥さん(本名・三成忠司)が亡くなった後、東京で会社員をしていた兄の三成知弘さん(55)は、師匠の桂文枝とその一門に近いところで活動していたと思っていた弟が、故郷名張で随分多方面に活躍し、人々に愛されていたことを知った。「月日が経つと、記憶と共に人の名前は忘れ去られていくが、法人にすると残っていく」と考え、三弥さんの誕生日の22年9月28日「桂三弥株式会社」を立ち上げた。弟を通じて、弟を活かして、名張の街を元気にする会社。その手始めの仕事として、定期的に落語会「弥会de落語」をスタートすることにした。
三弥さんは1971年大阪堺市生まれ、名張に転居し市立桔梗が丘東小、北中、県立名張桔梗が丘高(現・名張青峰高)を卒業し、神戸学院大学法学部に進み、落語研究会の部長を務めた。卒業後フリーターをしていたが、97年に現在の桂文枝(当時は桂三枝)に11番目の弟子として入門。2005年頃から、地元のケーブルテレビ局・アドバンスコープの番組で様々な体当たり企画に出演。そして12年に名張市初代の観光大使に就任。13年11月には、名張藤堂家邸跡で独演会開催。名張のPRに注力し、テレビやラジオで活躍していたが、19年6月4日急逝した。
桂三弥株式会社の事務所は、桔梗が丘5番町に設けた。三弥さんの思い出の品々や写真なども展示している。名張を元気にするために、定期的に開催する落語会のほかに、移住してくる人に空き家をリノベーションして貸し出すなど、名張の魅力を発信。「笑いを添えて心地よい住まいを提供し、笑いがあれば人生が豊かになる」と弟と共につくった会社への思いを語った。
30日の出演は、三弥さんの兄弟子の桂三風さんと、弟弟子の桂三語さん。開場は午後1時30分、開演が午後2時からで、定員は40人、入場料は2000円。お問い合わせ先は、フラットベース(電話080・7844・5175)まで。