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赤目でフィールドワーク 追手門学院大学ゼミ生
追手門学院大学(大阪府)の地域創造学部の安本宗春講師のゼミが、名張市の赤目地域を訪れ、地域活性化をテーマにフィールドワークを行うことになり、その第1回目が7月1~2日にかけて行われた。今年度中に計4回名張を訪れ、地域資源を生かした地域活性化について研究することになっている。今回は赤目四十八滝渓谷保勝会や、赤目まちづくり委員会のメンバーの、観光振興への日頃の活動を聞き渓谷を散策し、竹林に入り竹あかり作りにチャレンジした。
メンバーは安本講師と学生10人、大学院生1人の計12人。1日は赤目四十八滝渓谷保勝会の玖村健史さんから、赤目渓谷が修験道の修行の場として、1300年前に役行者(えんのぎょうじゃ)が開いたことから始まる歴史の話や、観光地としてピーク時には30万人以上あった観光客が、昨年は10万人を下回った事などを話した。話の中で、激しい修行で自分を磨く赤目の忍者のイメージと、エンターテイメントを強く打ち出す伊賀上野の忍者の対比や、渓谷散策とバリアフリーについて等々、様々な意見が交わされた。ゼミ生らはこの後、赤目四十八滝を散策し、夜は古民家1棟貸しの宿に宿泊した。
2日は、赤目市民センターに集合。この日は北川裕之名張市長が同行し「地域資源を活用して観光振興につなげるよう考えて欲しい」と挨拶。続いて「赤目竹あかりSDGsプロジェクト」代表の瀧野真治さんが名張と竹の関係や、藤堂藩と地震対策のための植竹、火縄銃の縄としての竹の利用が、地域の産業になっていたこと等々の歴史の話から、放置竹林の整備や竹の用途開発、赤目滝・幽玄の竹あかりイベントのサポートなどの説明を聞いた。その後、宇陀川右岸の整備中の竹林に入り、竹の種類や竹林の現状を視察した。竹林の中が涼しいのに学生たちはほっとした様子だった。午後は、赤目竹あかりSDGsプロジェクトの人々や、赤目まちづくりセンターの人々の指導を受けながら、竹あかり作りにチャレンジした。
最後に安本ゼミとしてのミーティングが行われ、良かったこと悪かったことなど、色々な角度から話し合われ、全員一致で「良かった」のは、竹灯り作りの時の地元の人の親切な対応と、宿泊した旅館の食事とお風呂。また、竹製品についても考えることになり、学生の何人かは竹の端材を持って帰った。「今回得られた情報を全員が持ち帰り、具体的なものにしよう」と安本講師が話し、第1回フィールドワークは終了した。次回名張でのフィールドワークは、8月18・19日と決まった。「とても充実した時間を過ごすことが出来た。こうした形で色々な人々に協力してもらい、これからどんな展開になるか楽しみです」と安本講師は話した。