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開館15周年 第14回「やなせ祭り」
国登録有形文化財・旧細川邸やなせ宿(名張市新町)の開館15周年を記念した「第14回やなせ祭り」が8月5・6日の両日開催された。
5日は、伊賀流真太鼓、フラダンス、ひやわんショー、名張市郷土資料館がサンショウウオのふれあい観察展示をし、子どもたちが「ちょっとヌルヌルする」「おとなしくてかわいい」と言いながらその背中を触っていた。「防災メッセンジャーズ名張・つなぐProject・N」(池戸宗雄代表)が、震度7までの揺れを体験できる起震車を出展して、身を守りながらの揺れへの対応を教えていた。「今日は暑くて人が少ない。いつもは行列ができるのに」と話していたが、それでも体験者は103人いた。 夜は7時から、駐車場に面した壁に、音楽に合わせた映像を投影するプロジェクションマッピングショー。ダイナミックに変化する映像の下、お酒を飲みながら会話を交わす人々が、名張河畔の夏の夕べを楽しんでいた。
6日は、愛宕樽太鼓保存会の演奏と太鼓のちびっこ体験、3時間20分もの間「やなせヨサコイ踊ってだ~こ」と題して14組のグループが入れ代わり立ち代わりの、熱気あふれる大よさこいソーラン大会が披露された。
両日の催しでは、国交省木津川上流河川事務所が、名張川・木津川の清流の魚の美しさが際立つ水槽を展示。また設計事務所・工務店・大工によるグループが、「平成の民家」と名付けた本格的な木組みの模型を出展し、子どもたちは木づちを手に、柱や梁を本格的に組み立てていた。和室ではMOM‘sマーケットの人々が、手作りの編籠、バスケット、アクセサリー、クラフト類や盆栽などを展示販売。また、川蔵前テントや、川沿いテントで射的、かき氷、唐揚げ、ベトナム麺のフォーの店、手作り作家の店等が賑わいを演出していた。
やなせ宿の池田毅館長(81)は「コロナで1年抜けたので、開館15周年で第14回やなせ祭りとなっている。毎年6月に開催するこの祭りは大賑わいになるが、今年は江戸川乱歩の作家デビュー100周年に当たるということで、今日になった。年寄りは外に出るなと言うくらいの猛暑で、人出は例年より随分少ない。暑さによる事故が無くて本当に良かった。
国交省が河川敷の大改修工事を続けていて、「川の駅」ができると聞いている。そうなるとこの辺り一帯が随分景観が変わり、旧町と河川敷との結節点にこのやなせ宿が位置してくるが、変わりように驚いている。自分は、ここで生まれてここで育ち小学校の頃は、学校から帰ると川に飛び込んで遊んだ。ダムができる前で、水量が多かったし、飛び込んでも頭を打つようなことはなかった。自分の曽祖父はいかだ流しで、材木を木津川に運んでいたとも聞いている。川が変わり景色が変わり町も変わる。観光拠点として頑張らないといけないと強く感じる。この猛暑の中で挙行した『やなせ祭り』に協力していただいた皆さんには、感謝の気持ちでいっぱいです」と話していた。