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高校進学フェスタ2023 in 名張
名張市武道交流館いきいき(蔵持町)で8月9日、伊賀・名張地域の高校10校が集まり、各校の特色や学校生活について説明する相談会「高校進学フェスタ 2023 in 名張」が開催された。主催は名張市PTA連合会。本格的な受験シーズンに入る前から色々な高校を知り、進学の視野を広げて欲しいとの趣旨で、伊賀・名張地域在住の小学5年生から中学2年生の児童生徒と、その保護者に参加を呼び掛けた。
参加したのは、英心高等学校桔梗が丘校、神村学園高等部伊賀校、愛農学園農業高等学校、近畿大学工業高等専門学校、桜丘中学校・高等学校の私立5校と、名張青峰高等学校、上野高等学校、名張高等学校、伊賀白鳳高等学校、あけぼの学園高等学校の県立5校。主催者挨拶の後、午後1時から英心高等学校のプレゼンテーションが始まり、各校持ち時間15分で前述の順に進んで、午後3時15分からのあけぼの学園高等学校で終了した。
個性に合わせた学校生活を
プレゼンテーションを通して各校は、生徒の個性や希望、状況にどれだけ積極的に対応できるかを、真剣に訴えていた。偏差値が高いと言われている学校も、進学ばかりでなく、個性を生かした充実した学校生活の説明に力を入れていた。一方、様々な状況で不登校に至っている生徒には、無理のない学習を組み立て、一緒になって前途に希望を取り戻していこうという学校もある。全体向けのプレゼンテーションの後、生徒たちは個別に話を聞きに行く。各校とも一人一人の相談の中で、生徒が何を知りたいのか、生徒の将来に何が役に立つのか、そしてその学校のことを前向きに考えるように話しかけていた。
生徒たちの反応
母親と来た名張市立北中学2年生の女子生徒は、「とにかくどの学校を志願しようか決めるために、上野高校、名張青峰高校、名張高校の話を聞いた。どの学校も特色があって、学校を決めるのが大変」と応えると、母親が「勉強はもっと大変!」と笑っていた▽伊賀市立阿山中学3年生の女子2人組は、「ファッションに興味があり、名張高校が地元の商店の人とファッションショーしたのを見た。その話を聞きたくて来た。自分たちもファッションショーをやってみたい」▽母親と来た名張市立北中学1年の女生徒は「ファッションに興味がある。名張高校の話を聞きたかった」と言い、母親が「しっかりした指導方針が聞けたので、この学校なら安心と思った」。地元とのコラボ活動は効果があると感じた▽1人で来ていた伊賀市立崇高中学3年生の女子は「『食』に興味があり、伊賀白鳳高校の『パティシエコース』の話を聞いた。授業の中で実際にレストランや喫茶店をする話を聞いた。やる気が起こってきた」と話し、中学3年で人生の方向を決めている生徒も凄いと思った▽母親と来た阿山中学2年の男子生徒は「全体的に高校を知りたくて来た。近大高専は色々なコースがあり具体的で分かりやすく興味が湧いた。色々なコースがある伊賀白鳳高校についても知りたいと思った」▽1人で来ていた名張市立赤目中学2年生の女子生徒は「名張青峰高校、名張高校と上野高校の話を聞いた。自転車ではなく、電車通学ができる上野高校を目指そうと思う」と言っていた。十人十色、色々な選択基準がある▽伊賀市立緑が丘中学から1人で来た男子生徒は「できるだけ多くの学校の話を聞きたいと思ってやってきた。今、名張高校情報処理選考コースの話を聞いたところ。コンピューターでやる仕事に就きたいので、プログラミングとか有意義な話を聞くことができた。これから、最後に伊賀白鳳高校の話を聞く」と熱心さが伝わって来た。
英心高校の長田朗校長が「中学2年生の女子生徒が相談に来てくれた。実際に今不登校らしく『これから先が不安だけれど、克服して大学に進学したい』と言っていた。偉い子だ。何とか力になりたい」と、学校側も相談者から力をもらっていたのが印象的だった。
今年で2年目の「高校進学フェスタ in 名張」。伊賀・名張地域から多くの中学生や父兄が来て盛況であった。子どもの個性と学校の個性を、早いうちから結ぼうとする点に特色があり、毎年定着すれば良いフェスになると感じた。