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今年も4月に松明調進 赤目極楽寺・伊賀一ノ井松明講

お水取りに使われる松明を東大寺二月堂に納める松明調進行事は、今年で775回目を迎えた。2月11日に松明山から切り出したヒノキで松明を作り、3月10日には松明寄進を遺言した道観長者に、東大寺二月堂に運ぶことを報告する、松明調進法要が行われた。通常なら松明は3月12日に運ばれる予定であったが、コロナ禍のため3年連続で延期され、4月13日、二月堂に運ばれた。
午前9時から中川拓真住職による安全祈願法要に続いて、5荷(か)の松明が丁寧にトラックに積まれた。この松明は来年のお水取りに使われるが、修二会のクライマックスである韃靼(だったん)の妙法で使われる。1荷は太い青竹の両端に束ねたヒノキを括り付け、担いで運べるようにしたもの。本来なら荷を交代で担ぎながら笠間峠を越えて奈良まで行列で運ぶが、記念的行事以外はトラックで奈良まで運んでいる。今年は住職、松明講役員、年番など13人での調進であった。荷台の松明1枚ごとに、家内安全、無病息災、病気平癒、世界平和など願いが書かれていた。
中川住職は「ようやく今日調進することができる。今年で775回と言われているが、これは記録にある回数で、実際は800回以上続いていると思われる。松明には人々の願いや思いが籠っている。道中安全に」と無事を願った。
松明講の森本講長は「良い天気になって良かった。二月堂の下までトラックで行き運び込む。記念撮影の後、お香水をもらって帰ることになる」と手はずを話し「来年は、予定通り3月12日に運べるように願いたい」と話した。
トラックの荷台には「東大寺二月堂へお松明を調進しています」「伊賀一ノ井松明講」「SINCE 1249」のシールが目立つように貼られ、9時30分に住職以下一行13人は、極楽寺を出発した。