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おやこ仕舞教室発表会

観阿弥創座の地名張で能を
名張・おやこ仕舞教室発表会が11月7日、宇流冨志禰神社(名張市平尾)で行われ、大人5人、子ども9人が「老松」や「小袖曽我」など、観世流の能を舞い、練習の成果を披露した。流罪となった菅原道真を慕って九州に飛び来た飛梅と老松の話を舞う「老松」、仇討ちに行く曽我十郎五郎兄弟が最後の親子対面と名残惜しくも母に別れの挨拶をして旅立つ「小袖曽我」など見物者は観世流の能の仕舞に大きな拍手を送っていた。
観阿弥創座の地として、能にゆかりのある名張で「こども仕舞」が開催されるのは4回目になる。2年前までは、隠街道市の前夜祭として実施していたが、昨年はコロナ禍で隠街道市が開催されないことを受け、「こども仕舞」を単独で実施した。しかし、子どもが能を舞うのを見た保護者は「親も一緒に」と願い出があり、今年から「おやこ仕舞教室」として、実施することとなった。8月から5回の練習を行い、今日の発表会となった。
主催者である能を考える会代表・山本勝巳さんは「能にゆかりのある名張でこうして発表会がもてるのは大変意義のあることである。昨年までは子どもだけであったが、親も参加することにより親子のコミュニケーションが取れるようになる。これからも続けていきたい」と抱負を語った。また、親子で参加した名張市百合が丘の神代紗菜さん(8・百合が丘小3年)は「去年に続いて2回目。少し緊張したけど、楽しかった」と笑顔で答えた。母親の淳子さん(45)は「去年は、この子と兄が参加してとても楽しそうにしていたので、私も参加しようと思った。少し後ろ向きになった時も、子どもに励まされて練習できた」と嬉しそうに話した。発表会の後、指導にあたった観世流シテ方上野朝彦さんは「100点満点のでき」と大絶賛し、全員に修了証を授与した。会場となった宇流冨志禰神社には名張藤堂家から寄進をうけた45の能面(県有形文化財)が保存されている。