1. HOME
  2. 伊和新聞
  3. 「令和の学校」ってどんな学校 No18 伊賀市立依那古小学校

「令和の学校」ってどんな学校 No18 伊賀市立依那古小学校

伊賀市立依那古小学校

本当の仲間ともに 依那古小の教育
夏休みに入り、少しは時間のゆとりができたかなと依那古小学校を訪問すると、校庭の花壇の水やり、校舎の掃除、児童がいるときにはなかなかできないところの整備など、学校はやはり忙しい。約束の時間より少し早く到着したので、校長室では先生方の会議中。宮本まゆみ校長の配慮で、その会議を中断していただき、インタビューをさせていただくことに。申し訳ない思いである。
―中学校でも勤務されていたと聞くが。
初任校は、名張市の比奈知小学校で5年間勤務した。小学校の児童はとてもかわいくて楽しかったが、自分の体が動ける時に部活動、特にバレーボールの指導がしたかったので、名張市立北中学校に転勤した。中学校での生徒との関係は、年齢も高いこともあって、すぐに大人としての付き合いができる。
その後伊賀市内の中学校に異動になったが、丸山中学校(現上野南中学校)で勤めていた時の生徒が、今本校の保護者になっている。不思議な縁を感じるが、嬉しい。

―中学校勤務の時の思い出は。
3年間担任した生徒のことであるが、1年の途中ぐらいから学校に登校できなかった。毎日のように家庭訪問をし、お母さんともいろんな話をさせてもらった。私自身もどうすれば学校に来れるようになるかと悩んだ。中学校卒業後、定時制高校に進学したが、その学校がその子にとって居心地のよい学校となって通えるようになった。その子があるスピーチコンテストで「こうして高校に通えるようになったのは、中学校の先生が毎日家に来てくれたお陰。迷惑をかけたけど、自分のことを思ってくれる人がいたから」と発表したことを他から聞いて知った時、「教師になってよかった」と感激をするとともにその時の大変だったことが一瞬にして吹っ飛んだ。その子を支えていただいた高校にも感謝している。結婚もし、幸せな家庭を築いているが、今でも時々連絡をくれる。今思い出せば、生徒指導に明け暮れた日々であったが、その時その時にできる精いっぱいのことをする。一人一人の子どもを大切にしてきたことが、今につながっているのかなあと思う。

―教師として大切にしてきたことは。
子どもは一人一人違った環境で育ってきて、学校に馴染めない子もいる。しかし、どんな子どもも素晴らしい未来がある。その未来を生き、素晴らしい人生にするためには、「力をつける」こと。世の中を生き抜いていく「学力や体力、精神力など、まさに生きる力をつけること」これこそが、教師の使命である。バレーボールの指導を長く続けてきた。Vリーガーで活躍している子もいる。それはそれで素晴らしいが、目立たないところで頑張っている子を見るのも嬉しい。絶えず子どものことを考え、大切にしてきたつもりである。  更に、そんな教師である私を変えてくれたのは、保護者だと思う。いろんな保護者との出会いがあり、教えていただいたことがたくさんあった。保護者の生き様から学び、自分の生き方や考え方に大きな影響を受けた。自分の教員生活で「つながりを大切にする」ことは一番大切にしてきたことである……

続きは8月7日号の伊和新聞に掲載しています。
※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63-2355まで。定価月760円(郵送地区別途)、一部200円。

伊和新聞

伊和新聞一覧