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「令和の学校」ってどんな学校 No38 曽爾村立曽爾小中学校

施設一体型義務教育学校 曽爾村立曽爾小中学校
「曽爾小中学校」の石碑、「飛翔坂」と書かれた木製看板を右手に見ながら坂道を上ると、赤いとんがり屋根、左右に大きく翼を広げたような校舎。1997年(平成9)、当時の曽爾中学校創立50周年を記念して建てられた。楯岡山をバックにパラグライダーをイメージして、子どもたちが夢に向かって大きく羽ばたいてほしいとの村民の期待の表れという。今はその校舎で小学生と中学生が9年間学ぶ「義務教育学校」となっている。そのことについて、森川敏和校長に尋ねた。

義務教育学校とは。
2002年(平成14)に、村内の2小学校が統合され、新校舎の完成とともに曽爾小学校が誕生した。それから1村1小1中で教育が行われていたが、児童生徒の減少もあり、小中一貫教育を望む声に応え、2018年(平成30)より、施設分離型の小中一貫教育を実施。その後、中学校の校舎の改修を経て、2020年(令和2)4月より、9年間同じ校舎で学ぶ施設一体型小中一貫教育を「義務教育学校」として開校するに至った。

9年間の学びはどのように。
小学校6年間を前期課程として、その中の1年から4年を基礎定着期、5・6年を学びの充実期。中学校3年間を後期課程、発展と自己実現期としている。また、担任等については、基礎定着期では学級担任制(主に担任が全教科授業を)、学びの充実期では一部教科担任制を、発展と自己実現期では教科担任制を目指しているが、まだ完全には実施できていない。教職員免許状の問題や人事定数等の関係で難しい問題もある。ただ、小6と中1とのつながりをより一層強いものにしたいと考えているので、現在検討中ではあるが、前期6年、後期3年という今の枠組みを変えていけないかと考えている。例えば、前期4年、中期3年、後期2年とか。今後、村教委の指導を仰ぎながら、本校のめざす理想とする「義務教育学校」を作りあげたいと思っている。昨年から制度として「義務教育学校」になって1年余りなので、これから小・中の教職員の理解と協力体制をより強めて、曽爾の子どもたちのため、課題の解決を図っていきたい。ちなみに、1年で入学式、6年で前期課程修了式、7年で進級式、9年で卒業式を実施、それぞれの式では、過去の歴史を尊重して、小・中の両方の校歌を斉唱することにしている。

地域の支援は。
本校の子どもたちは恵まれている。給食費をはじめ、入学準備金や修学旅行費など、村が負担してくれている。村の、地域の人々の子どもたちに対する期待の表れだと思う。教職員もそれに応えようと、絶えず保護者とのつながりを大切にしている。家庭訪問も繰り返し行っている。少人数だからできるということではなく、絶えずひとりひとりを大切にしているということだと思う。
連携教育も数多く実施されていると聞くが。
先ほどの地域の支援ともつながるが、本校では「ヌルバースプラン」といって、曽爾が漆部(ぬるべ)の郷(昔、うるしの産地)と言われていたがその「Nurube」と地球の「Earth」からの造語で、「地球規模の世に通じる人づくり」を目指している。地域に伝わる伝統芸能である「獅子舞」や自然を生かした「菊作り、葉ぼたん作りや竹細工」、「うるしの箸作り」など、地域の方に来ていただき、総合的な学習の指導をしていただいている……

続きは令和4年3月6日号の伊和新聞に掲載しています。
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