「令和の学校」ってどんな学校 No53 伊賀市立青山中学校
町村合併等設置者の変更を経て、昭和58(1983)年4月新青山中学校が創立。昭和60(1985)年、新校舎落成を記念して校歌制定。作詞は同校の卒業生でもある元京都大学総長で、貯水ダム研究の第一人者として知られる沢田敏男氏。設置者は時に社会情勢により幾度か変更となったが、創立以来地域の支えの中で教育が行われ地域の期待を背負い、偉人に続けと真剣な学びが行われていると聞く。今年4月、三重県教育委員会から校長として赴任した若山公治校長に話を伺う。
三重県教育委員会をはじめ行政経験が長かったと聞くが。
大学卒業後、大山田中学校や柘植中学校で勤務し、子どもたちの成長に関わってきたが、その後、同和教育・人権教育関係の仕事につき、三重県教育委員会をはじめ行政で勤務し勉強をしてきた。学校から離れ当初は不安もあったが、多くの先輩や地域の方々に指導してもらった。特に全県的な立場に立って、学校のあるべき姿や先生方への期待など話をする機会が与えられたことは、今校長と言う立場になった時に大変ありがたいことだと思う。また、色々な地域の方々の思いや考え、悩みなどが聞けたのも良かった。
青中の先生方への期待は。
本校の先生は、多様な考えや行動をする子どもたちの心に寄り添いながら、先生方自身が多様で柔軟な発想をもって指導にあたっている。これは素晴らしいことだと思うし、子どもの心を揺さぶり自ら考えて、行動を正していくことに繋がっている。先ほどから「多様」と言う言葉を使ったが、一般的によく使われる言葉であるのでそう表現したが、私は本校のマニフェストにも書かせていただいているように、実は「多彩」という言葉で表現している。「多彩な学校・社会づくりの主体者として自己実現をめざす生徒を育てる」ことが本校のめざす学校像と考えている。本校がこのような学校になるため、先生方は絶えず学び続けながら、チームとして色々な課題解決に挑んでいる。手前みそになるかもしれないが、本校の先生方は大変よくやっていると思うし、校長として誇りに思っている。本校と青山小学校が令和2・3年度三重県教育委員会委託の「人権教育総合推進地域事業」を受け、青山中学校区研究発表会を開催したが、その成果として、「自分を見つめる、他者とつながる、夢や目標に向かってやってみる」ことを大切にしてきたことがあげられる。今年着任した私はたまたまその成果の上に乗っただけである。
「学校だより」とともに、先生方に情報共有のためのプリントを配布されているとか。
私はいつも校長室のドアを開けているが、本校の教職員はちょっとしたことでも、校長室にやってきて話をしてくれる。これは大変ありがたい。校長室での仕事も当然あるが、ここに座っているだけでは、子どものこともそうだし、先生方のこともよく分からない。しかし、気軽に校長室に入ってきて、色々な情報を教えてくれるので、先生方のことはもちろん、子どものことや家庭、地域の事までよくわかる。ただ、言葉だけでは忘れることがあるので、「チーム青山2022、相談-情報共有」というプリントを先生方に配っている。そこには、谷口教育長からのメッセージや校園長会での話の他、「校長室だより」として私の考えも書き、先生方への問題提起などもしている。こうしたこともしながら、お互い人間としての幅を広げられたらと思う……
続きは令和4年9月17日号の伊和新聞に掲載しています。
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