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「令和の学校」ってどんな学校 No57 宇陀郡御杖村立御杖中学校

先生が忙しいのは社会の常識と言われている。校長先生ともなれば、その場での判断や対応が求められる。急な会議や来客も多い。今回訪れた御杖村立御杖中学校も、前もって校長先生とアポを取ってはおいたが、急な公務が入ったらしく、インタビューが受けられないとの事。大変困っていたところ、並川公則教頭先生に対応していただけることになった。なお、教頭先生へのインタビューが終わった時には、巽憲文校長が戻って来られたので、最後に挨拶方々少し話を聞かせて頂けた。
御杖中学校の歴史を辿ると、昭和22(1947)年、学制改革により御杖村内に、御杖東中学校と御杖西中学校が開校。翌昭和23(1948)年、御杖西中学校から菅野分校が分離、御杖中央中学校設置。昭和38(1963)年、村内全ての中学校が統合され、御杖村立御杖中学校が創立。来年には創立60周年を迎える。令和2(2020)年、校舎の大規模改修が行われ、御杖小学校が2階に御杖中学校が3階にと、小中施設一体型で教育が行われている。(本紙「令和の学校」35 御杖小学校で既報)

小学校と同じ校舎に入っているが。
平成31(2019)年に本校に教頭として転勤してきた当時、御杖小学校は2・5㌔ほど西の円形校舎であったが、児童生徒数の減少と言うこともあり、小中一貫教育をめざし同じ校舎で学ぶことになった。御杖中学校を小学生も生活できるように改修したが、令和2(2020)年9月から1年間、本校生は御杖小学校を仮設校舎として使用。令和3(2021)年9月、改修が済んだ本校で御杖小学校と一緒に生活や学習することになった。丁度1年になるが、新しくなったこの校舎で子どもたちは9年間過ごすことができる。

小中の連携はどのように行われているか。
同じ校舎にいるので、子どもたちはいっしょに遊んだりするのは日常的に行われている。仮設校舎の時から、小中連携から小中一貫教育ということを目指して取り組み、今年で3年目になる。教員は研修などはいっしょに行っており「授業研究・コミュニケーション能力の向上・ICT教育・個に応じた学習」の4つの部会を設け、小中の全教員がそれぞれの部会に所属し、年に何回か部会を持ち研修を深めている。また、小の教員が中へ、中の教員が小へといった交流授業も実施している。職員室が一緒であるので毎日の朝礼は小中の教員が一緒に行っている。ただ、職員会議は合同で行う体育大会・運動会などに同じ案件がある場合は一緒に行うが、それ以外は日を替えて行っている。9年間の学びの連続性を考えると、教員の交流授業を増やしたり、子どもたちの活動をできるだけ多く一緒に行ったりしていくことが求められると思う。

現在、子どもたちの交流は。
部活動は小学校3年生から「体験入部」という形で、毎週火・木の2日間一緒に活動している。本校は生徒数が少ないので、現在は陸上部と卓球部しかないが、小学生が活動に参加することにより、活気が出る。中学生は小学生に優しく、丁寧に教えるといった良い面が見られる。陸上部では昨年も今年も円盤投げで、近畿大会に出場した生徒もいる。人数は少ないが、どの子もよく頑張っている。他にも「学習発表会」は同じ日に行っている。小学生が発表している時は中学生が聞き、中学生の発表時は小学生が観客になっている。小中の保護者にも参観をしていただいている。コロナを心配したが、防止対策を講じて実施している。こうして実施できているのは小規模校のメリットだと思う。

続きは令和4年10月15日号の伊和新聞に掲載しています。
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