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「令和の学校」ってどんな学校 No63 三重県立名張青峰高等学校

令和3年・4年と、名張市と伊賀市、奈良県東部の小中学校を訪問し、各学校の校長先生から「令和の小中学校」について、コロナ禍における学校行事やICTを活用した授業、児童生徒の様子や地域とのつながりなどを教えていただいた。自分たちが通っていた頃とは大きく変わっていると思われた読者の方々の沢山おられたのではと思う。では高等学校はどのように変化しているのか、興味が湧いてきた。新年は、名張市伊賀市の高等学校等を訪問し、「令和の高校」について、読者に紹介する。
まず、1回目は三重県立名張青峰高等学校について、赤塚久生校長に話を伺った。

名張青峰高校は今年で開校7年目を迎えるが。
本校は前身が、1973(昭和48)年に開校した名張桔梗丘高校と1985(昭和60)年開校の名張西高校で、2016(平成28)年に両校が統合され、開校した学校である。歴史のある両校の良さを受け継ぎ、「新時代をたくましく生き抜く未来人を養成する高等学校を」との地域住民の強い願いと熱い期待を受け、名張市の豊かな自然に囲まれた校舎で高みを目指し、生き生きと過ごしてほしいと「名張青峰高等学校」と名付けられた。部活動などは両校で活動していた部を原則本校でも実施している。

設置されている学科は。
本校は普通科の高校であるが、その中に文理探究コースと未来創造コースがあり、国公立大学をはじめ、私立大学、短期大学、専門学校などへの進学希望者や公務員等への就職希望者に対応した教育課程を編成し、生徒の希望や個性を大切にした教育を行っている。最近は看護系の学校へ進学する生徒も増えてきている。
授業など学校の特色としては。
本校が特に力を入れているのは、ICT教育とグローバル教育である。ICT教育に関しては、開校時からパイロット校的に取り組んできた。今年度の1年生から全県的にタブレットを個人購入することとなったが、本校では他校に先駆けて、1人1台タブレットを配布(2年生から個人購入)し、授業で使っている。こうした授業での活用をはじめ、学校運営や事務連絡などICT機器の活用の様子について、県内はもちろん他県からも研修に沢山お越しになる。2年前の一斉休校の時などは、先生方が生徒のタブレットに教科の課題等を送信してオンラインでの授業をしていた。7年間の積み重ねがあったのでできたのだと思う。こうした先進的にICT教育を行っている学校ということが評価され、「Google for Education」事例校に認定された。これは、Googleツールや端末を使って優れた活動をしている学校に認定されるもので、2018(平成30)年度の本格導入からの実績が認められ(Google社のホームページに掲載・紹介)、一昨年の2学期に認定されたものである。全国では20校程度、三重県では本校がこの認定を受けていて、これからもICTを活用した先進的な教育を行っていきたいと考えている。また、教職員も専門的なスキルや知識を持っている教員が中心となり絶えず研修を重ねているので、全員が一定水準以上のスキルを持っている。その結果、今本校では全ての教職員が授業や連絡、アンケート等で活用している。従って、本校では職員会議などにおいては、事項書や資料などはすべてChromebook(クロームブック)に配信しており、いわゆるペーパーレスになっている。また、保護者にも配信できるようにしており、今後保護者全員に配信できるよう理解と協力を得られるようにしていきたい。
次にグローバル教育についてであるが、英語教育が充実していてALTとのコミュニケーションが日常的に行えたり、オーストラリアの姉妹校の生徒と交流が出来たりする。また、短期の留学生を受け入れたり、夏休み等を利用して、海外でホームステイをし、国際交流を行う生徒もいる。英検準1級などレベルの高い検定に合格している生徒も毎年出てきている。これからの時代を生きる生徒にとって、ICT教育とグローバル教育は「生きる力」として必要不可欠な教育であると考えている。

地域とのつながりは。
私自身は、本校の生徒が地域に出かけて行き、色々なイベントなどに参加させていただきたいと思っているが、コロナ禍であるため、慎重になっている。以前は、クリスマスコンサートなどに吹奏楽部が演奏させていただいていた。コロナ禍という状況が収束すれば、もっともっと地域とのつながりを持っていきたいし、地域の人々からの願いや思いなどを聞かせていただきたい。そうした活動を行うことにより、生徒自身が地域を知り、愛着を持つようになり、成長につながると思う。今はこうしたことができないので、大変残念である……

続きは令和5年1月21日号の伊和新聞に掲載しています。
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