「1人で抱え込まないで」名張で地域難病相談会
三重県難病相談支援センター(河原洋紀所長・74)は9月1日、名張市総合福祉センターふれあいで「地域難病相談会(名張会場)」を開催する。「難病は1人でないことを知って欲しい。仲間がいることを知るためにも、相談会に来て欲しい」と河原所長は呼びかけている。
相談会の日時は、9月1日午後1時~3時。場所は名張市総合福祉センターふれあいの1階ふれあいホール(丸之内)。対象は、難病患者及び家族、保健福祉関係者、一般の方。
相談を受けるのは、名賀医師会の医師2人、自ら難病患者でもある難病相談員12人、福祉制度の相談を受ける名張市福祉子ども部障害福祉室の担当者、就労相談を受けるハローワーク伊賀の担当者、小児慢性特定疾病担当の三重県難病相談支援センター職員。難病生活相談を受ける同支援センター職員。
河原さんは自身の経験を踏まえ「難病の場合、直ぐに医師の診断が確定しない。あちらこちらの医師を巡って、最後に『何万人に1人の難病ですよ』と言われると、『なんで自分だけが』と落ち込む。そんな時、フェイストゥフェイスで顔を合わせて相談するのが1人でないことを知る一番の方法」という。25歳の時に網膜色素変性症を発症し、35歳で全盲になった河原さんは「死にたいと思ったその時、同じ思いの人と出会った。患者仲間や同病の友人ができて救われた。全盲になったが、これ以上悪くならない、と開き直ることができた」。
平成17(2005)年、三重県難病支援センターを創設し、以来三重県下の各地域において年4回、地域難病相談会を開催し、直接顔を合わせて相談したい人や、遠くまで足を運べない人の相談に応じてきた。名張では平成31(2019)年以来、2回目の開催になる。
今回難病相談員は、脊髄小脳変性症、膠原病、Ⅰ型糖尿病、網膜色素変性症、リウマチ、パーキンソン病、後縦靭帯骨化症、もやもや病、潰瘍性大腸炎・クローン病、乾癬、慢性腎不全、下垂体疾患の12に対応。「これら以外の病名の人も相談に来て欲しい。指定難病は現在342種類あるが、毎年増えている。まだ病名が分からず、病院を巡っている人の相談も、気休めの相談も歓迎する。医師がいるので、セカンドオピニオンの相談にも応じる」と河原さんは強く参加を呼びかけている。
今回の相談会は、事前申し込みが必要で締め切りは29日午後4時。お問い合わせ先は、三重県難病相談支援センター(電話059・223・5035、FAX059・223・5064。E-mail mie-nanbyo@comet.ocn.ne.jp)まで。なお、同センター(津市桜橋3丁目446-34)では病患別に日を決めて、難病相談員が相談を受け付けている。(電話059・223・5063。FAXとメールアドレスは上記に同じ)。