いが再発見No204 「忍びの里をゆく」トレッキング
伊賀流忍者の開祖、百地三太夫(ももち・さんだゆう)一族の砦(とりで)とされる竜口城址・城山城址周辺が新たにトレッキングコースとして生まれ変わった。県境にあるため、三重・名張市と奈良・宇陀市の住民たちが2年前から整備を進めていたもので、その初トレッキング「忍びの里をゆく」が3月20日に行われた。さっそく30人の参加者とともに6㌔のコースを2時間半かけて歩いてみた。3年前竜口城址に登った時は木がうっそうと茂り視界はゼロ。整備された今回は遠く滋賀・伊吹山まで見えるほど視界は良好。戦国時代の砦を実感できた。
3年前、亀井利克名張市長は、忍者ツーリズム創造事業の一環として、観光振興のため百地砦を整備、できれば案内ツアーも考えたいと、構想を発表していた。それがようやく実現したのだ。この日、トレッキング出発式に臨んだ同市長は「国の地方推進交付金を活用して実現できた。今後は皆さんと一緒にこの新しくできたトレッキングコースを広めていきたい」とあいさつした。
整備を担当したのが地元の錦生自治協議会の人たち。その苦労を同会の会長、藪本寧男(やすお)さん(75)が話してくれた。「取り組み始めたのは2年前。山が荒れていてたいへんでした。道を付けるため倒木の撤去や木の伐採。急な坂には階段を付け、手すり代わりのロープを張ることなど苦労しました。錦生地区のみなさんはもちろん、宇陀市室生の人にもご協力いただきました。総勢40人ばかりでやったのですが、なんとか設置が間に合い、喜んでいます。見晴らしもよくなったので、眺望を楽しんでいただければ嬉しいです」 朝9時に名張市竜口にある白山神社を出発する。間もなく道路を右手に取り、さっそく登りに掛かる。少し上がると右下に百地三太夫屋敷の築400年の門が見える。3年前、百地家19代目当主、百地三喜生(みきお)さんに百地砦を案内してもらったことを思い出す……
続きは令和4年4月2日号の伊和新聞に掲載しています。
※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63-2355まで。定価月760円(郵送地区別途)、一部200円。