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オオサンショウウオ保護活動にCF 多彩な返礼品用意 名張市

名張市は昨年12月24日から、クラウドファンディング(以降CF)「特別天然記念物オオサンショウウオを危機から救え!」を開始。同市には赤目四十八滝を形成する滝川を始め、市内の河川には両生類としては世界最大級で日本固有種の、特別天然記念物オオサンショウウオが生息している。ところが近年、食用として持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオ(特定外来生物)が野生化して在来種との交雑が進み、在来種の存続が危ぶまれている。オオサンショウウオが生息する環境を次世代に伝え、保護活動の資金確保のためCFを行うことにした。オオサンショウウオグッズや保護プールでのバックヤード体験など、多彩な返礼品が用意されている。
市は2013年から保護活動を始め、夜行性のサンショウウオが活動する夜間に河川を調査。見つけた個体を捕獲してDNA鑑定を行い、在来種と判定した個体は元の川に戻すが、交雑種と判断した個体は国の許可を受け、旧錦生小学校のプールに隔離して展示飼育しており、現在約150個体。市によるとDNA鑑定やプールの水、維持管理に要する費用は年間約210万円。国・県の補助金を除く市の負担分はその43㌫で約90万円だが、名張市の財政難のためCFで対応しようとするもの。10月には「第20回日本オオサンショウウオの会全国大会」が名張市で開かれる。市立錦生赤目小学校の5年生児童全員が、研究発表をすることになっており、その調査活動の備品購入にも充てられる。
返礼品は、オリジナルでユーモラスなオオサンショウウオグッズで、Tシャツやポーチ、ブローチ、バッグ、帽子、身のくねりが微妙に表現されたウクレレなど9種類用意されている。ユニークなのは、保護プールでのバックヤード体験で平日コースと土曜日コースがあること。  市の担当者は「返礼品も作家の方にご協力頂き、金額の割に良いリターンの商品になっている」とお徳用感も含めて推している。
CFの募集期間は2月27日まで、目標金額は100万円。詳しくは「うぶごえ」プロジェクト。https://ubgoe.com/projects/851

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