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ミクロの世界を探検・週末教育授業

名張市教育センター(百合が丘)で、週末教育授業「顕微鏡でミクロの世界を見てみよう」が行われた。参加したのは、名張市在住の小学3~6年生8人と父兄5人、そして幼い弟妹の3人。指導したのは教育センター教育専門員の吉住昌三さん、学校教育支援員の3人の先生と4人のキッズサポーター。
参加者には自分で見たいものを持ってきてもらった。きゅうりの葉、クローバーの葉など植物系が多い。センターで用意したのは、アオミドロ、ミジンコ、メダカの卵。アオミドロは近くの田んぼ、ミジンコは近くの池で、幾度もミジンコ専用のネットを引っ張って捕まえた。メダカの卵は、教育センターで何年も前からメダカを飼育中、産卵し雄が受精したものを別の水槽に移して孵化するのを待っている卵を用意した、事前準備が大変。
まず吉住さんから顕微鏡の使い方について、サンプルは光を通すように薄くきってプレパラートに乗せる、観察物を変える時はプレパラートも取り替えるなど、基本の説明があった。顕微鏡の扱いに慣れるのを兼ね、初めに見たのはアオミドロ。細胞が縦に繋がり、その中の葉緑体がリボンのように螺旋を巻いて美しい。「ヌルっとした感じと全然違う。きれい」と児童らから声が上がった。
ミジンコは体の構造が透けて見え「よく動いている。いつも見えないものが見えるから面白い」と言っていた桔梗が丘小3年の中川佳歩さんは、メダカの卵を見て黒い眼玉と動く心臓に「いっぱい動いて気持ち悪い」と言いながらも顕微鏡から目を離さなかった。
吉住さんが「死なすのは嫌だから、メダカの卵を見終わったら、ビーカーの中にぱちゃっと流して」と指示を出した。メダカの卵と同じ水の中に、不明な生き物を見つけた桔梗が丘南小6年の西岡綾音さん。キッズサポーターと教育支援員の先生が集まってきて、図鑑を調べたが中々分からない。西岡さんが上手にスマホで写真撮影し、何枚か写真を撮ると細長くなったり丸くなったりしているのが分かった。「プラナリアっぽい」と言うことになった。
この後それぞれ自分たちが持ってきたものを見た。きゅうりの葉っぱを持ってきた中川さんは「細胞がぎっしり並んでいるのが分かった、気孔を教えてもらった」と嬉しそうに話した。
次々と色々なものを見ていると時間はあっという間に過ぎてしまった。顕微鏡をみんなで片づけた後、吉住さんが「ミジンコが動いていた。植物も動きます。この建物から出たところに桜の木があります。葉が重なって殆ど空が見えません。少しでも多くの光を求めて植物も動いています。少しでも生き易いように、太陽の光を貰えるように動きます。生物って凄い。人間だけが凄いのではないという事を覚えておいてください」と終わりの話をした。

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