伊賀市 公選法規定で繰り上げ当選 福村教親氏
伊賀市選挙管理委員会は7月10日選挙会を開き、6月27日の濱瀬達雄氏(46・無所属)の辞職に伴い、福村教親氏(62)の繰り上げ当選を決め、同日当選証書が手渡された。福村氏は2年前「くじ引き」で落選し、次点となっていた。任期は10日から来年3月まで。
2021年3月の市議選で市選管は北山太加志氏を最下位当選者とし、福村氏の得票を3票少ない次点とした。福村氏が異議を申し立て県選管は同数とした。その後名古屋高裁も同数と判決したので、北山氏のみが最高裁に上告、最高裁が22年3月棄却の判決により、同数とする高裁判決が決定した。市選管は22年4月くじ引きを行い、北山氏の当選が確定した。
公職選挙法は、欠員が生じた場合、選挙後3か月以内であれば次点候補が繰り上げ当選となるが、くじ引きで落選した候補者は元々同数であったので、3か月過ぎても当選人となれる。
福村氏は「2年前のくじ引きが終わった時点で、現実を受け止め、自営業で続けてきた仕事にも一旦区切りをつけた。全てを切り替え、娘が起業した事業をサポートし、それも軌道に乗ってきたところ」だと話し、「7月1日に選管から電話があり、繰り上げ当選の話を受けた時は、全く思いもかけぬ話であったので、本当に驚いた。翌日選管の人と会って詳しく話を聞いた。10日に当選証書を受けたが、今は覚悟を決め神様仏様のお導きと受け止め、議員の職務をしっかり務めさせていただく」と徐々に固まってきた決意を語った。
一方市議会は昨年10月、次期市長選と市議会選を11月投開票の同日選にする議決をしている。本来3月迄ある任期について福村氏は「経費削減、投票率を考えると、その議決に賛成する。」と言い、次期市議選については「議員の仕事をしながら見えてくるものもあると思う。家族や支持者の人々と相談して決めていきたい」と話した。福村氏は2017年の市議選で1期目の当選をしているので、今回2期目となる。